コラム「人生打ち上げかけつけ」

松原裕 コラム

2005年より13年間1ヶ月も休まずに連載を続けている太陽と虎代表 松原裕のマンスリーコラム。

人生とは打ち上げのように激しく乱れて華やかに散る。
ならばかけつけイッキで酔ったもの勝ち。

そんな日々起こる不可思議で愉快な体験を綴る太陽と虎マンスリーコラムスケジュール誌に連載中のかけつけコラムWEB版。

笑いをアテに何杯でもイッキしてください。

※本コラムは本人が「がん」を理由に2016年10月を持って休載しておりますが、「絶対休む機会を探していて「がん」になって「よっしゃ!これや!」と思ったに違いない。」「連載が始まって13年間140話以上書き続けてネタ切れになったんじゃないですかね?」関係者談。
「そ、そんなわけないやん!ネタが溢れて溺れそうやわ!ただ体調が…。」本人談。

という事で2016年10月より、体調が良い時にWEB版のみ更新する不定期連載になりましたので、テレビの裏面を掃除するぐらいの頻度でこのページも覗いてくださいね。

139杯目 「健康へのアドバイス」

はい、どうも~Yahoo!ニュースに載る男・松原の大人気コラムが今回も痛快に始まりました~!

という事でご存じの方がもう多いかもしれませんが松原は先日2016年3月に腎臓ガンである事が発覚した訳です。(知らない人はネットで検索だ!)

そして医者に余命2年みたいな事を言われて「マジか~」と思っている最中、落ち込んでてもしょうがないので色んな人に相談をしていると神戸のとある大きな病院で急遽セカンドピニオンをしてもらえる事になったのだ!
普通に申し込んでも何か月も先になる所なので「絶対行きます!」と答えてから手帳を見ると、まさか!その診察の日のその時間にラジオ収録が入っていたのだ!
さすがに命がけの事態なので収録を変更してもらおうと連絡をしてみるがスタジオのスケジュールなどの都合で日程の変更は出来ないが、収録時間を午前中に変更なら可能という回答が!

慌てて病院に連絡すると診察を14時なら変更可能という事で、ラジオ収録をした後で診察が出来る事になる!
綱渡りのスケジュール調整が上手くいったので安堵し、当日を迎える。

収録&診察当日、行きの電車で番組の台本が届いていた事を思い出し、いまさら目を通す事にする。
そしてその収録内容に驚愕する事になる。

な、なんと!!!

 

某健康食品スポンサーの「健康についてトークする」番組では無いか!?
ちょっと、あかんって!わたしめっちゃ病気やのに。。。

ええん?そう思った時にはもうラジオ局へ到着してしまう。
今更、「ボク、超ガンなんです。」と告白する事も出来ず、打ち合わせが始まる。
松原が【第1位】とは解ってはいたが改めて番組内容を聞けば聞く程、“この番組に相応しくないゲスト”【第2位】をどんどん引き離して、もう誰も追いつけない程の差が開いていく。
そんな圧勝のレースなんて誰にも気づかれないまま遂に“試練”と思うしか無い収録が始まる。

とても爽やかなDJさんのエスコートで「松原さんの健康の秘訣は?」「健康の為に気にしてる食事は?」という質問が鋭い刃で突き刺さる。が、内容的には笑顔で答えるしかない松原。
「やっぱり好きな事を一生懸命する事ですかね~。」微笑みながら答えるその男は1週間前に“余命2年”宣告をされた男なのである。“え?これドッキリ?”と思うぐらい“健康”について語らせ続けられる。
そして挙句の果てにこの後、CTスキャンが待っているので絶食中の松原に対して、番組が考案した松原の為の健康サラダを食べて欲しいという超難関が現れたのだ!

「いやいや、CTスキャンしたらサラダ映るって!」

なんて言えないし、どう断ったらいいか…。

咄嗟に浮かんだ言い訳は「ボク、ベジタリアンなので…」

、、、ってあかん、あかん!
それやったら全然サラダ食べれてしまうやん。

もう断る言い訳が浮かばないまま番組は進んでしまい結局一口だけ食べる事になってしまう。

この後、医者に何て説明すればいいのか!?
1時間近くの収録を終え、ようやく局を後にする。

完全に誰も悪くないけど、なにこの気持ち。

中学生になったのに子供料金で電車の乗った時に似たこの何とも言えない罪悪感。

「それでは最後にみなさんへ健康のアドバイスをどうぞ!」

番組の最後の締めで聞かれたDJさんの質問が脳内で再び蘇る…。
そして無事手術を終えた今、facebookやtwitterで松原の元に色んな方から逆に“健康のアドバイス”が沢山届いている…。

138杯目 「見た事無い雑誌のインタビュー」

最近の悩みと言えば、どんなに面白い事があってもネットの普及によってこのコラムで書けない事が続出している事である。
オモシロくお話を描く為には誰かを不快な思いにさせる表現になる可能性がある訳です。それでもしその当人がこのコラムを見る事になって傷ついたり怒ったりする可能性があると思うと書きたくても書けない葛藤に襲われる。
そんなネットの普及により手に入れた便利の代償に住みにくい世の中となった昨今、今回のお話は【見たことの無い雑誌】のインタビューを受けた時の事です。

全く聞いた事の無い雑誌だったが30 分程度でいいと言う事なのと電話で話した担当者が好感の持てる青年だったので快く引き受ける事にした。

取材日当日、約束の時間丁度にインタビュアーと担当者の2名が事務所へやってきた。取材内容は松原の仕事について。簡単な説明を受けてから、取材が始まるという瞬間!インタビュアーがあたふたしている。

担当者が小声で「どうしたん?始めるで?」と少し苛立ってインタビュアーに迫った。
「いや、違うんです。テープレコーダーの容量がいっぱいで…」インタビュアーsay。
「だから会社出る時に全部消してって言ったたん。」
「いや、消したはずなんです。。でも何か残ってて…」
「いや〜松原さん、すみません。ちょっとお待ちくださいね。」

担当者が笑顔で松原に謝罪する。
別にこれぐらいで怒る程、器は小さくない。

「全然大丈夫ですよ〜!」

松原は大人の笑顔で優しく答える。

そこからは彼らのやりとりが続く。

「あれ?削除してるのにデータが消えないんですよ…」
「なんでなん!?そんな訳ないでしょ。貸して!」

担当者はレコーダーを奪って液晶画面を操作するが、
「あれ?ほんまや。消えない…なんで。」
「でしょ?消えないんですよ。」
「だったらもう1個のレコーダーでやろう。持って来てるやんな?」
「はい。そうしましょうか。」

そして別のレコーダーを鞄から取り出すして電源を入れるインタビュアー。
「あれ?電源が入らない。。。」
「もう!なんで?貸して!」
担当者もさっきまでの笑顔は完全に消えてイライラが顔からこぼれ出る。

「ちょっと!これ電池が無いんじゃない?」
「いや、電池変えてきましたよ!」
「電源が入らないって事は電池しか原因ないやんけ!」
「だから会社出る時に2つとも電池を変えたのでそんな事は無いです!」

…もう完全に松原の存在を忘れ、喧嘩腰のやりとりである。
その場にいる松原は気まずさに包まれる。

「ちょっとさっきのレコーダー貸して!この電池を抜いて使ってみて!」
「いや、だからそんな訳ないですって!」

言い返すインタビュアーを無視して担当者が電池を入れ替える。

するとレコーダーの電源が見事にON になる。

「ほら!入ったやんけ!全然さっきから俺が言った事、出来てないやん!」
「いや、僕は絶対データ削除しましたし、電池を変えましたって!」
「実際に消えてないし、電池が切れてるやんけ!言い訳するな!」

担当者の怒りはピークを迎え、そして「松原さん、すみません。それではインタビューを始めさせて頂きますね。」と引きつったスマイルで話しかけてくる。

いやいや、この空気でインタビュー出来るか〜!ほんでインタビュアーも完全にすねてるし、変な空気出てるやん!マジで何なん、この取材!挙句の果てに「今ので10 分ぐらい時間が経ってしまったので20 分で取材を終わらせますのでご安心ください!」いやいや、やるならちゃんとしてー!ほんでインタビュアーも全然テンションOFF やから電池と一緒にこいつも変えてください!!(>_<)

 

137杯目 「なぜそばにいるの?」

先日、ひさひざの金沢出張があり、仕事を終えて夜の街へ繰り出した時の事です。

ええ時間まで飲み明かし、ホテルに帰る前に温かいお蕎麦が食べたくなる年頃。

一緒に飲んでた金沢住人に「この辺でお蕎麦たべれる所ないの?」と尋ねると

「いや~、この時間はもう無いな~」say。

 

しかし諦められず徘徊をしていると「うどん・そば」の看板を発見!

「あるじゃん!」松原は嬉しくてその店に駆け寄る。

すると金沢人が「いや、松原さん、ここクッソまずいっす!やめときましょう!」say。

確かに蕎麦屋とは思えない古い喫茶店みたいな外観で窓から店内を覗くと長渕剛先生のポスターが貼られていて何とも怪しい空気である。

しかしパラボラアンテナ並に指向性の強い松原のセンサーが面白い匂いをキャッチする。

 

「何故ここで蕎麦を食べない?」

 

逆説で金沢人を言い負かし、未開の店内へと突撃する。

 

すると如何にも頑固そうな大将と若い見習いの青年の2人がカウンターから我々を凝視してから、無言で作業の続きに戻った。

日本ではお店に入るとまず「いらっしゃい」じゃなかったっけ?

この違和感に一瞬立ち尽くしてしまう。

しかし松原がたまたま聞こえなかっただけかと思い、とりあえずカウンターの席に座る。

そして次の違和感はBGM。

 

多少は予想していたが"長渕剛先生オンリー”のBGMである。

酔っぱらっていた松原はどんどん面白くなり大将に絡んでいく。

 

「長渕さん好きなんすか?」しかし完全に無視である。聞こえていないのかと思い次は「おすすめのそばって何ですか~」という質問も、、、、、、…無視である。

さすがに苛立ってきたが、もしかしたら歴史記念館とかにあるよく動く人形の可能性もある。

もう一度「おすすめって何ですか?」と強く質問をすると「全部だよ」とキレた感じで答えてきた。

 

完全に宣戦布告である。

 

悪乗りが始まった松原は「じゃーどれが人気ですか?」と応戦。

するとしぶしぶ大将から「天ぷらそば」と単語の回答。接客業で体言止めとは信じ難い。

 

「そうなんすね!じゃー“きざみそば”で」

 

会心のボケも当然、無視される。

 

 

すると大将は矛先を変えてアルバイトの青年に「おまえコラ!水、出さんかい!何考えとんじゃ!」とキレだした!

もの凄い勢いでキレてるの絶対こっちへの威圧だと察知。ここでビビったら松原の男が廃る。

「長渕のどこが好きなんすか?」「結婚してるんすか?」「旨いっす!めっちゃ旨い!この水」とかガンガン大将をイジりまくるがこっちには反応せず、青年に対して、どんどん怒号を飛ばし始める。

段々松原のせいで当たられている青年が可愛そうになる。きっと一人前のそば職人を目指して大将の元で厳しい修行をしているのであろう。

だからこんなにキレられても言い返さずに耐えているのだ。ずっと些細な事で大将に怒鳴られている青年に感動さえ覚え始めた。よくここまで耐えれるものだ。せめてもの罪滅ぼしで、ここは青年のフォローをしようと話しかける。

 

「大変だね、こんなに怒られて。やっぱり大将の味に惹かれてここで修業してるんだよね?」

 

この質問で「はい!大将の味は最高です。」と答えると大将も絶対悪い気がしないはず!

 

最高のセンタリングを青年にあげた松原。後は簡単に決まるシュートを待つのみ。絶好のパスを受け取った青年は松原の方を向いて、ちょっと驚きながらこう発した。

 

 

「え?いや、全然違います。普通にバイトしてるだけっす。」

 

 

そこから松原がそばを食べ終わるまで大将の怒号は加速し、青年は耐え…いや、無視を続ける。まじ何なのこの2人。

んで、そばマズっ。

136杯目 「日本一円」

人間は言葉で思考する限り言葉で理解するしかない。
そして単位で認識する限り、単位で数えるしかない。by松原

 

という事で何を言ってるか解らない冒頭から始まってしまったこのコラムですが今回はそんな単位に対する衝撃なお話。

昨年末、超慌ただしい移動があり、綱渡りの新幹線移動。
東京駅に到着したら後10分で最終列車が発車するというスリリングな状態。これを逃すと神戸に帰れない。
急いでホームに向かうが、松原は数時間前からある事に気付いていた。

 

そう、松原は今、超絶に喉が渇いてお腹がすいているのだ。

 

残された10分という僅かな時間、車内販売という数少ない商品の中からしょうがなく選ぶのか、膨大と種類のあるコンビニから今の自分にピッタリの相手を探すのか?

 

 

これはもう結婚と同じである。

 

 

バツイチの松原は次の失敗は許されない。
誰もが松原の決断に息を飲む。

終電に乗り遅れるリスクはホテルも無い年末の東京では自殺行為。
それは解っているが松原はもうすでにコンビニに足を向けていた。

 

過去こんな無謀な選択をした者が居ただろうか。

 

しかし松原の目にはもう迷いはない。
早々にコンビニに到着し、お互い惹きあったサンドイッチとカフェラテ、そしてレジ横の母のぬくもりに似た温かなカラアゲを目指し、レジに並ぶ。

 

 

しかし障害の無い人生は味の無いスパゲティーと一緒。

さすが年末の東京駅は人で溢れかえり、過去経験した事の無いレジ列を作り出していた。
松原に与えられた時間はもう7分と迫っていたがレジ店員の動きと列に並ぶ人の商品数を瞬時に割り出し、3分もあれば松原の会計に辿り着くと判断。

これは限界まで追い詰められた人間だからこそ出来る人智を超えた潜在能力。
そしてレジの列は遂に最後の1人なる。

 

様子を伺うと中国語で子どもに話しかけているお父さんが1つの菓子パンを持っているだけ。きっと子供にねだられ、パンを買う中国人旅行客であろう。
このパン1つであればこのレジのバイトぐらいの力量でも30秒もかからず倒せるはず。
松原は勝利を確信し、この後に待つ3時間の列車の旅に輝く未来を期待した。

 

 

その瞬間!
目を疑う光景が飛び込んで来た!

 

 

 

 

なんと中国人が左手に持っていたポーチを空けてレジの小銭受けに向けてひっくり返した。

松原は言葉を失った…。

 

そのポーチから大量の「1円玉」が溢れだしたのだ!

 

 

「ま、…まさかこいつ1円でこの120円のパンを支払うのか…」

悪い予想程的中する。
レジ店員が困惑した表情で必死で1円を数えだしたのだ!

 

 

待て待て~!何考えてんねん!アホちゃう!なんで1円やねん!
で、なんでそんなに1円持ってるねん!

 

 

 

怒りと驚きが入り乱れ、もう冷静な判断が出来なくなる。

やばい!これはとんだ誤算!
このままだと2~3分はかかる!

いっきに形勢逆転された松原は焦り狂う…。

 

 

 

1円を10枚の山にして店員は自分の限界に挑戦をしてる。しかし1円を120枚数えるのはそんな簡単な事では無い。残された時間は後5分。
ここからホームまでの時間を考えると後2分。
そしてようやく12個の山が完成した。

 

 

何とか間に合った!さぁ、早くここから立ち去れ親子たち!
しかし人生とはそんなに甘くない。

 

なんと今度は残った1円を中国人が数えながらポーチにしまっているのだ!

 

 

ゴラァ、ボケ!早くどかんかい!
日本の通貨を何やと思ってるねん!
こんな1円だけで買い物するヤツなんて日本一円、探してもおらへんわ~!

135杯目 「矛盾したすべらない話」

「死んだらぶっ殺す!」
「座って立ち読み禁止」
「健康の為なら死ねる!」
「男に二言は無い。もう一度言う。男に二言は無い。」
「韓国料理 日本」

 

などこういった矛盾した言葉はいくらでもある。
そして脳内で「どっちやねーん!」と突っ込む事で笑いが生まれる。
そう、笑いと言えば先日、神戸のとある野外広場を活用したイベントのお話を頂いた。

 

あまり知られていない広場をPRする企画を考えて欲しいと言う事で、ライブを単純にするよりもトークが面白いバンドマンを集めて「すべらない話」をする事になった。
もちろんMr.すべらない話・ユタカ マツバラも参戦し、全12名のミュージシャンが集結した。

 

内容は至ってシンプル。

サイコロを振って自分の名前が出たら「すべらない話」をするだけ。

どこかのテレビ番組のアレである。
そして全員がとっておきのすべらない話をそれぞれ持ち寄って迎えた当日。

晴天に恵まれ野外ステージに沢山のお客様が集っていた。

しかし天候とは違って出演者の顔色は曇っている。それは出演OKしたものの、やっぱり直前になると緊張が襲ってくるのである。いつもならライブ中にある曲間のMCでスベっても「曲」に入って空気を変えれた訳だが今回はそれが出来ない。これは冷静に考えてみると演者にとって相当の恐怖である。
中には中止させる為に「雨乞いをした」と言うチキン野郎もいるぐらいである。

 

でも気持ちも解らないでもない。

 

 

改めてお笑い芸人の凄さを感じざる得ない。
しかし時間というのはこちらの都合など関係なく迫り来る訳で全2時間のすべらない話の火蓋は定刻通りに切られる。

 

しかしさすがは腕に覚えのあるミュージシャンたち!軽く躓く人はいつつも、全く誰もスベらずに笑いがフィーバー中のパチンコ玉の様にどんどん飛び出し続けて予定より15分も押してエンディングトークへと突入する。

施設の人も常に笑っていて企画者として松原は成功を噛み締めていた。
しかし少しだけ消化不良な事があった。

 

 

それは何と一回もサイコロで松原の目が出た事が無いのだ!

そんな凄い確率ある??

 

 

 

人生で一回も二千円札を持った事が無いまま死ぬぐらいの確率である。
でもちょっとホっとしている自分もいる事は確か。
司会も務めていたので喋った量は充分だし、時間も押してしまったので、このままイベントを締めようとした瞬間!

 

 

どの角度から観察しても悪意に染まった一言が出演者から飛び出る。

 

 

 

 

「え!松原、一回も喋ってないやん!」(会場が騒つく)
「最後に1つ喋って終わろうやー!さぞかし面白いんやろーなー!みんないいよね?」(会場から拍手が起こる)

 

 

 

もし松原の目からビームが出るのなら即こいつを八つ裂きにしている。
最悪のフリである。
しかしもう逃げれない状況となり、ここはめっちゃ短いすべらない話をバチコーンと決めたら超カッコいいと長年の経験から判断する。
施設の方も時計を見て時間を気にしているし、絶対その方がいい!
慌てて脳内で用意してたすべらない話を短くカットしオチだけを整理して組み立てる。

 

 

すべらない話とは構成が大事である。フリがどう活きてるか、間が効果的に使えるかなど松原クラスになると緻密な計算の元で組み立てられている。
しかしオチがしっかりしていれば多少組み立てを変えても大丈夫なはず。逆にどれだけ短くオチに辿り着くかもとても面白さに影響してくる。

 

 

とにかく松原は瞬時にすべらない話を構成して、満を辞して世に放った!

 

 

 

 

「いやー、こないだトイレに行ったら隣で酔っ払いのおっさんが凄い焦ってたんですよ。あまり気にせず横の便器で小便をしてたら隣のおっさんがズボンのチャックに両手を突っ込んでこう言ってたんです。

“あれ?ねえぞ、どこ行った!あれ~?”

…って無い事ないやろ!ちゃんと探せ!」

 

 

 

 

 

 

初めてこの会場で“風の音”が聞こえる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自分でも自信のあるスベらない話。酔っ払ったおっさんがトイレをしようとしてナニを出そうとしたら酔っ払ってるのか、ナニが見つからず「どこに行った?」とひとりごとを言うというオチ。

 

 

鳴り止まない笑い声を想像して居たが…
なんと!!!!!!!!
信じられぐらいスベったのだ!

 

 

体の弱い人なら絶対ショック死するぐらいのスベりよう。

 

 

 

自己分析をすると時間が無い事などに焦りまくり、言葉も早口で聞き取り難く、元々2分ぐらいある話を10秒に縮め、組み立てや流れが崩れてスベったのだと推測される。

 

 

しかし会場の無反応さにスベった事が一瞬分からず、遅れて理解した時にはもうどれぐらいの時間が過ぎたか解らない。

 

慌てて、「ではみなさんまたの機会に!」と締めてBGMで逃げる。

 

 

 

立ち直れないぐらいの衝撃に出演者や施設の方々に合わす顔が無い…。
終わった…。

 

しかし、全て失った訳では無い。
これで1つ生まれたのだ。

 

 

 

 

 

「すべらない話でスベったと言うすべらない話」が。

134杯目 「立ち読みもほどほどに。」

こんにちは。松原の連載コラムへようこそ。

今日のコラムは先日、出張で向かった酸素の中にとんこつスープが混じっているラーメンの街・博多での出来事です。

 

仕事が早めに終わりそうなので20時からスタッフのみんなと飲みにいく事になる。

20時ギリギリに仕事が終わったのでホテルへ戻らずノートパソコンを持ったままみんなと合流し、日頃の疲れをねぎらうべく楽しい宴が始まる。1軒目、2軒目そして3軒目まで続く深い飲み会。

28時ごろにそろそろ体力の限界となりようやく解散。

最後にコンビニに寄り、片手にビール、もう片手にアイスクリームを持って気持ちよくホテルへ向かう道中で、ある事に気づく。

 

 

それは両手が自由に使えるという違和感だ。

 

 

 

1軒目に向かう道中は片手しか使えなかったはず…

「あああ!!!ノートPCが無い…」

アイス型のノートPCでは無い限り、持っていたPCはどこにも無い!

 

慌てて記憶を遡るが、鉛筆で書かれた記憶のページはアルコールという消しゴムでキレイに消されて全然読めない。

とにかく今日立ち寄った3軒のどこかである可能性が高い!

が、もう深夜5時。

 

開いている訳が無い。

 

せっかく楽しい夜が絶望に変わる。

 

諦めてホテルに戻り、明日に託す。心配と不安で眠れぬ夜を乗り越えて朝、この3店舗の情報を集める。

すると1&3店舗目はランチをやっている!

早速電話してみるが忘れ物は無いとの事。

ここで遂に2軒目の店に絞られる。

食べログでは17時オープンと記載されている。可能性は低いと思いつつ朝の10時から30分置きに電話をするが全く出る気配もない。

念のため店の前まで行ってみるがシャッターは閉まったまま。恐らく15時ぐらいには仕込みもあるし誰か来るはず。

と仕事を抜けて店前でスタンバイする。

しかし15時になっても誰も来ない。

暇すぎるので様々なサイトでこの店を検索する。そして遂に店長のfacebookまで探しあてて、松原は、この店のマニアにまで成長する。

そして個人商店なので結構適当に店を空けたり、閉めたりしている情報も得る。

店長の気分次第。もし今日が気ままに休みだったら…。いや、そんな事は無い!そう信じて待ち続ける。

時刻は16時。

さすがにもう誰か来るだろう!

…しかし全く気配は無い。

 

遂に17時になる。

が、まだシャッターは空かない。

 

18時すぎには仕事に戻らないといけない。

もう時間が無い。

しかしどうする事も出来ない。

明日は朝9時の飛行機で東京に行くので最悪博多の友達にお願いする作戦も考えるが今日仕事で使用しなければいけない。

なんとしても探し出したい。

そして時計は18時を指す。

 

もうダメだ!

諦めた瞬間、店の目の前のローソンによく知った顔が立ち読みをしている。

すぐに思い出せない…。でも脳裏に焼き付いたこの顔…。

 

 

 

 

 

 

 

「て、店長!!!」

 

そうなのだ!

この店の店長が目の前のコンビニで立ち読みをしている!Facebookで散々見まくった顔なので間違いない。飼ってる犬の顔までこっちは把握してある。

慌ててコンビ二に駆け込み、店長に声をかけて事情を説明すると

「あー、昨日パソコン忘れてたね〜。店、今から開けるけん。」

 

よっしゃー!!

ってか何で立ち読みしてんねん!

もっとまろやかな言い方で店長に問うと…

 

「夜はいつも暇やけん立ち読みして、人通りが多くなったら店、開けるんや。」

 

いや、なんちゅー気ままさ!ちゃんと店開けろや!

 

とは言えず、ただただ感謝を伝えて、無事ノートPCを受け取る。

そして無事仕事を終え、せっかくなのでお礼にまたこの店に飲みに行こうと23時にスタッフを連れていくとシャッターが閉まっているでは無いか。

 

いやいや、ほんまちゃんと店開けろよ!何て気ままさや!

 

しょうがないので別の店に移動しようとすると、目の前のローソンのガラス越しに知った顔のおっさんが週刊誌を熱心に立ち読みをしていた…。

133杯目 「スリル」

今回は先日の名古屋出張でのお話し。イベントが終わり楽しく打ち上げを開催!盛り上がってしまい2軒目でもバンバン酒をあおり、ベロベロでホテルに戻る。

やっぱり酒は何を食べるかでは無く、誰と飲むかが一番大事だと再認識。

楽しい宴に気分上々で仲間たちとエレベーターに乗り、各階で別れていく。

松原はみんなの中でたまたま一番上層階の7階。最後ひとりになり、寂しさもあるが良い夜の余韻にひたっていたその瞬間!

 

感覚で言うと“見ていたテレビのコンセントに神様の足がひっかかって抜けてしまい画面がブチっと消えて真っ暗になった”様な現象が目の前に広がり、暗闇から画面がついたらホテルのロビーのソファ―に座っていた。

 

「あれ?」…

 

 

状況が解らず松原は脳内にある記憶の書類棚を大慌てで漁っている。しかし何が起きたか理解出来ず、まずは状況把握をすべきと一度周囲を見渡す。

しかし変わった事は無く、宿泊しているホテルのロビー、カウンターにはホテルマン、ロココ調のテーブルに絵画、コーヒーコーナー、衣服はお気にいりの黒のスキニーに上半身は裸。

 

今の状況を把握するには参考になりそうな情報はまった…ん?

 

 

 

…「は、裸?」

 

 

 

 

うおぉぉ!…

Tシャツは?えええ!?なんで裸なん?!

 

 

 

上半身裸は衝撃なファクターではある事は間違いないが結局、何故ロビーにいるのか解明には繋がらず、余計に謎を増やした。

とにかくこうしててもしょうがないので上半身裸で部屋に戻ってみるが鍵がかかっていて中に入れないでは無いか!

 

「最悪や、まじかー!?」鍵のかかった自分の部屋の前で怒りに任せて叫ぶ。

しかしそんなことでは何も進展しない。しょうがないのでロビーに戻ろうとエレベータに乗り込もうとしたら、なんと開いたエレベーターの扉の向こうには「こんな深夜にどこ行こうとしてんねん!」とつっこまざるえない女性6人組が談笑しているではないか!?

そして彼女達は一瞬だけ悲鳴を上げ、上半身裸で黒スキニーの男に驚きの表情を浮かべる。

 

 

うん。当然の事である。

 

 

だってエレベータの中の鏡に映った松原の恰好はほぼ「江頭2:50」である。

しかしエレベーターに入るしか無いのでゆっくり乗り込むが中は異常な空気である。

 

「どう思われているんだろう」

 

 

なんて事は考えない。

 

 

 

 

だって絶対“変態”だと思っているから。

 

地獄の罰ゲーム的エレベーターがロビーに到着し、女子たちを背中に慌ててフロントマンに駆け寄り、「インキーしたので空けて欲しい」と伝え、事情を理解してくれたフロントマンと一緒に2人きりでまた乗って来たエレベーターに戻り、乗り込む。

 

しかし7階と言う距離は無言だと強烈な長さである。

 

 

頼むから何故、裸なのか理由を聞いてくれぇぇ!!

 

もう何か情けなくて泣きそうになる。そしてようやく到着し、鍵を開けてもらい部屋の中に入ると脱ぎ捨てられたTシャツと空っぽのワインが転がっている。

 

状況から推測するとみんなと別れて部屋に戻った松原はひとりでワインを飲んで、寝ようとTシャツを脱いだけど飲み足りなくてコンビニに行こうとしたけどやっぱ眠くてロビーのソファ―で寝てしまった。

…としか考えられない。じっちゃんの名にかけて。

 

とにかく全く記憶が無いというのが恐ろしい。自分が怖くなりテンパって来たので一旦、落ち着こうと部屋を出て廊下にある自動販売機で水を買い、部屋の前に戻った時に恐ろしい事実に気付く。

 

 

「鍵、部屋の中や…」

 

 

 

時刻はもう朝の5時前。“松原4:50”はまた地獄のエレベータに乗り込んだ…。(BGM♪「スリル/布袋寅泰)

132杯目 「オチそうでオチない」

萩の花がゆれ、彼岸花が咲き、季節がどんどん歩みを進める今日この頃。
本日のお話はとある打ち上げに向かうエレベーターでの出来事です。

6階の会場での打ち上げという事でエレベーターに乗り込んだ。

皆、今から始まる極上の打ち上げに胸を高まらせ会話を弾ませる。
この箱を降りたらそこには人生のご褒美と呼べる場所が待っている。

すると行先ボタンを押している友人の「あれ?あれ?」と言う声が我々の談笑を遮った。

「ん?どーしたん?」
「いや、行先階のボタンが全く反応しないねん。」

いやいや、そんな訳あるかいと松原はボタンを押してみる。
しかしボタンは反抗期の娘ぐらい無表情である。

「え?なんで!」

エレベーター内の人間がこぞってボタンを押すがボタンは我々を受け入れない。
打ち上げ会場はもう目の前というのにこんな拷問は初めてである。
高揚していた分だけ苛立ちの反動は強い。

「何故だ!?」

一同は怒りのやり場をボタンにぶつけるしか無い。
すると誰かの鶴の一言「ボタンの下のコントロールパネルみたいな所が運転停止になってるんじゃない?」
確かに行先ボタンの下にあるパネルが開いているでは無いか!
恐らく点検か何かで運転停止をしていたままにしていたのかも…。
この世の中の不可思議な現象は意外と簡単なトリックで出来ている。

それを証明した様な今回のミニ騒動。

原因が分かったと同時に一番苛立っていた友人がパネルの中にある6つぐらいのスイッチをバチバチ押していた。

「おい!ちゃんと見て押せよ!」
そのツッコミは別れてから気付く恋人の大切さぐらい遅い。

意気揚々と能天気な友人は“6階”を押す。

が…人間だったら絶対に友達になりたくないぐらい冷たい表情の“6階ボタン”。

「あれ?なんで?」

焦った友人がまたスイッチを無造作に触っている。
そして苛立ちとは連鎖するもので別の友人は“6階ボタン”を連打し始める

するとエレベーターがガタンと音が鳴ると同時に遂に“6階ボタン”が赤く染まったのだ!

「やった!」

一同は安堵するが素直に喜べない。

「何故だったんだろう?しかもさっきのガタンって音も何?」

そんな疑問と共にエレベーターは“1階”→“2階”と歩を進める。
そして“3階”から“4階”の間に差し掛かった瞬間

「ドンッ!」

という衝撃と同時にエレベーターが止まったのだ!

「うわぁぁあああぁぁぁぁあぁあぁぁあぁぁ!」

悲鳴が充満する。
「どうなってるんだ!」松原はパニックに陥る。
「お前が適当にスイッチを入れるから!」
「これ落ちるんじゃない?」
「キャー!」

我々は完全に混乱する。

もし混乱に重さがあるならきっとこの箱は重量オーバーで落ちているに違いない。

「出してくれー!」30秒程閉じ込められた後、いきなりエレベーターが何も言わずにゆっくり上がって“5階”に止まり、我々を解放してくれた。

ええ!?今のは何だったんだ

生きてる素晴らしさを感じると同時に気付く。

我々は“6階”に行きたい。

でもまたこれには乗りたくない…。
次こそ落ちたらどうしよう?

落ちたくない、でも乗りたい。でも落ちたくない。
中々、考えがまとまらない…

ただ今、松原が最も優先して考えないといけないのはエレベーターよりもこのコラムをどうやって落とすかである…。

131杯目 「覆水盆に返らず!」

みなさんご機嫌いかがですか?結果にコミット松原です。

という事で夏真っ盛りの先日、夕方までお暇を頂いて去年亡くなった祖母の初盆に行って参りました。

「13時にこのお寺に集合!」というヒントのみを親戚から貰い、向かう片道2時間の田舎道。
最寄りの無人駅から徒歩10分。
こぢんまりとしているが歴史のありそうな面構えのお寺が佇む。
門をくぐると夏の日差しの下で蝉たちが歓迎をしてくれている。
これぞ田舎のお盆。

早速、境内へと入っていると…予想外の光景が広がる。

なんと身内だけと思った寺の中に沢山の家族がひしめきあっているではないか!!?

どういうこと?

恐る恐る中に入っていくと親戚のひとりが松原を発見し、気まずい顔をしながら手招きをしている。
その我が一族のエリアと思われる場所へ向かうと親族一同この寺内の様子に松原と同じくクエスチョンを浮かべていた。
そして松原の耳元に小声で話しかける。

「どうも合同のお盆みたいやねん。」

そ、そんなんあるの!?初耳のオモシロそうな合同お盆大会…
見渡すと真ん中に謎な大きな太鼓と銅で出来たシンバルたちがコックピットの様な席を囲んでいる。
恐らくここにお坊さんが座ってお経をあげるのであろう。
そしてその正面には大きな仏壇が威張る事もなく、でも存在感を出して置かれている。そんなライブ会場で言うセンターステージを囲う様に椅子が並べられていて、恐らく4、5組の親族がブロックに別れて座っているそんな状況である。

初体験の光景にどう対処すれば良いか解らず、目のやり場に困って、座っていると6人の腰の曲がったお婆さん達が仏壇の前に横一列に座って、見た事の無い楽器を叩き出した。
不規則なのか、それとも単純に誰かが間違っているのか謎なリズムでお婆さんズのお経ショーが始まる。
その姿はシュールでダウンタウンのコントでありそうな間と空気が充満し、何故みんな笑わないのかが不思議である。

何とか笑うのを我慢していると、謎な楽器を持ったお坊さん見習いが6人出てきて、奇妙な演奏でまた松原を笑かしにかかってくる。
そして程無くしてコックピットに住職が登場。大ボスである。
さすがボスはピンマイクを襟元に仕込んでいて、ホントの少しの音でもスピーカーから流れる仕組みに。

そこの急なハイテクの謎。しかも高性能過ぎて、服の擦れる音や唾をのみ込む音などガンガンマイクに拾われているので超うるさい。
しかもお婆さんズや見習いのお坊さんへ小声で次の動きの指示をするけど小声の意味が全く無い。
挙句の果てにはお焼香中に複数の家族がいる為、順番を譲り合い、誰も前に出て来ない事に苛立ち、お経をあげながら「はい、次は〇〇さん!」と指示を出してくる始末。

お経の間にそんなセリフ入れてええの?!

しかも途中で住職の指示が入るのでお婆ちゃんズや見習い君たちとお経がズレてきて、住職はそっちに合わせようとするが、みんな気を使って一回止まったりするので指示が入る度にぐちゃぐちゃになっていく…。
こんなんでホンマに供養になるん!?

んで、お経のタイミングわからんくなってやり直すなぁ~!!!!!

お経のやり直し無し!そんなん無し!
お盆だけに覆水盆に返らず!

 

 

130杯目 「審査員の松原先生」

とある午後、仲の良いラジオ局の方からの一本の電話。
少し興奮気味のテンション。
何事かと話を聞くと、関西の全てのラジオ局が自信の番組をエントリーして優秀作品を選ぶという1年に1回の日本民間放送連盟賞というのがあるらしく、それはそれは大層な一大行事で、優秀作に選ばれると名前も上がるし、とにかく獲得したいタイトルだという説明を受けた。

「で、それがどうしたんですか?」

一体、松原とどう関係があるのかは電話の意図が不明なので説明の途中で訪ねてみると、なんとノリでその審査員の候補に松原の名前を書いたら、何故か決まってしまったとの事!

「いや、どーせ決まる訳ないと思って、勝手に書いてもてん!だからゴメン!予定空けれる?」

いやいや、ちょっと待て!いきなり予定を空けれるか?って、何たる愚問!
こっちからしたら答えは1つである!

「何故、予定を空けないと思うのか?」である!

そんなよく解らないけどオモシロそうな物は1つ返事でOKである。

「やるやる~」と松原の軽快な返答に先方は少し戸惑いながら「ただこの審査員ってのは由緒があり、名誉な事だからちゃんとやってよ!」と釘なのか押しピンなのか解らないがチクっと刺されてしまう。

そんなもんラジオ番組を聞いて、選ぶだけなんて楽勝!
とヘラヘラしながら答え、電話を切る。

そしてその事をすっかり忘れた数日後、大量のCD-Rが事務所に届く事になる。

全9番組のCD-R9枚。

中の送付状を見ると1時間番組がほとんどで、全部聞くとなると約8時間

しかも1番組毎に評価を細かく書く用紙も同封されていて、何かをしながらラジオを聞く訳には行かない。
そこからは毎日このプレッシャーが鉛の様にのしかかり、電車移動や自転車移動、寝る前などちょっとした空き時間を積み重ねる日々。

そして前日はほぼ徹夜でギリギリ聞き終わり、眠気と戦いながらスーツを身にまとい辿り着いた審査会。
こちらの想像を上回るスゴさで、TVで見た事ある様な景色である。

到着するなり、「先生、御待ちしておりました!」とまさかの先生扱い!

バカにされているのか…?

胸に不安を抱え、審査席に座ると目の前には関西のラジオ局の方々がずら~と座っている。
中には知った顔の方々が居て、緊張している松原を見て、“クスクス”と笑っているでは無いか!

そこでようやく気づく。

「…ハメられたのか。」

こんな会、事態が実は存在しないんだ…。
審査発表中も事あるごとに司会からは「先生!」とイジられ、会の事前に聞かれた飲み物も「アイスコーヒー」と答えたのにテーブルには「ホットコーヒー」。
松原が選んだ番組は結果、優秀作に選ばれず、そして挙句の果てに審査会が終わってから懇親会まで謎に2時間の待ち時間。

この2時間、一体何をしたらええねん!?

最初から気づくべきだったのだ。

冷静に考えれば、こんな凄い会に松原が選ばれる訳が無いのだ!
調子に乗った自分の馬鹿馬鹿しさを思いしらされる。

わかった!きっと、この大がかりなドッキリはこの9局の合同特番などで放送されるに違いないのだ!(その可能性はもっとない by一同総ツッコミ