141杯目 「飛び込み練習」

え〜、今からワタシはウソをつきますが、

日本人の約70%が車の運転免許を失効させているそうですね。

そんな運転免許証ですが松原も漏れなく約7年前に免許証をお国に取り上げられてしまったひとりな訳です。
そこから7年、特に車を必要だと思う事も無く平和に暮らして来ましたが急に「車、乗りてぇ〜」の衝動に襲われてしまったのです。
居ても立ってもおれずに翌日の朝、免許証を取り返しに行くことにし、運転免許試験場へ所謂“飛び込み”に挑戦する事にしたのだ!

まずは筆記試験に見事一発合格。
そして次は実技(実車)に挑戦。

しかし世間では閻魔の様に厳しい形相の教官が姑以上に細かいチェックをして中々通らないと噂の“飛び込み”。
何か良い対策が無いかとネットで検索すると神戸に“飛び込み免許専門○○運転教習所”というワードがヒットした!

なにそれ!?

驚いている感情と同時に指先は既にそのサイトをクリック。
読んで字の如くまさしく飛び込みに向かう松原の為の教習所の様だ。
急いで電話してみると何故か携帯電話に転送される。

怪しさを感じながら応答を待っているとめっちゃおっさんが電話に出た!

雑音がスゴいので絶対外で電話に出ている。

「あの〜、飛び込みで免許を取るんですが教習して頂けますか?」

不安いっぱいで問い合わせすると

「あー、いま忙しいから後でショートメールで空いてる日を送るわ〜。」

衝撃の口語調で電話を切られる。

そこから待つ事、数時間。
日程が絵文字混じりのショートメールで届く。
そして勘のいい松原は察知する。

「ここバリ怪しい。」

しかしひどい人は10回挑戦しても落ちると言われる“飛び込み”。
もう藁をもすがる気持ちで予約を行い、その日を迎える事になる。

予約完了と共に届いた「じゃー三ノ宮駅のロータリーで○○の車で迎えに行くから」というメール。
バリバリ怖い。

マジで大丈夫かと不安でいっぱいだが、メールで届いた通りの車が1台ハザードランプを点滅させて待機している。
恐る恐る近づくと、40代のおじさんが「どうも〜」的な軽い挨拶と共に助手席へと手招いてくれる。

ごっつ怖いけどとりあえず乗車する。

「近くの練習場に行ってそこで教習するわ」

目的地を聞いてもまだ怖い!
しかし練習所に向かう道中で車間距離だと接触事故寸前ぐらいで人間の距離感を縮めて話かけてくる。
不覚にもすっかり仲良くなってしまう。

しかしこんな商売があるとは衝撃である。
需要はかなりあるみたいで予約も中々取れないぐらいパンパン。

そして教習も確かに参考になる運転方法を教えてくれて満足出来る1時間となる。
でもなんか言葉に出来ないけどずっと怪しい。
そして教習を終え、お礼を告げると。すぐさま「7000円です」と支払いの請求をされる。

ま、おもしろかったしと納得。

普通に支払おうとするとこっちの顔をじっと見ながら、

「高い?」教官のおっさんsay

…え?

意味がわからず黙っていると
「いや、だから7000円は高いと思った?」

会計でこんな質問されたのは初めてである。
脳内にある会話応答対応室は大パニック。

とりあえず「いや、高くないかと。。」と返事をすると

「そっか。よかった。」
教官のおっさんsay

いや、なにこれ?
高いって言ったらどうなったん?

どういうこと…。

謎な質問に困惑しつつも、支払いを終えると家まで送るとのこと。
家までは怖いので近くまで送ってもらおうと道を説明していると、右折禁止の道を左折してUターンをして結果右折をする裏技をくりだした教官のおっさん。

ニヤリとこっちを見て
「こんなことしたら捕まるかな〜?どう思う?」

いやいや、しらーん!

ってかそれを教えてくれるのがあんたの仕事ちゃうんかーい!
そしてさっきから「どう思う?」攻撃やめてくれる?

こっちは「飛び込み」の練習に来てるんであって、
「ツッコミ」の練習はせんでいいか!

以上、7000円を払って“飛び込み”と“ツッコミ”の練習をしてきた現場の松原でした!!!

追伸:
無事運転免許合格しました!

-2018/03/02 update-