42杯目 「まともじゃないバンド」

オッス!今回も勇ましく始まるこの人気コラムですが、本当に皆様に読まれていて光栄極まりないです。
この皆様という不特定多数を味方につけて人気をアピールしてしまいましたが、本当に色んな人に

「楽しみにしてるで~」なんて言われます。エヘ。

例えば音楽業界以外の方にも読まれている訳で最近GOING KOBEというイベントなどで行政の方々や警察の方とお付き合いが増え、
そんな一般のカタギな方にまで松原コラムの波紋は広がり、結構ヤバい事を書いては臭い飯を食う結果を招く事態まで懸念し出しております。

段々と見えない制約の中で筆を綴るストレスを隠せない秋の空。

先日GOING KOBEと言うイベントのエキストライベントとしてGROWING KOBEというミニマムなイベントを開催したの。

野外ステージで総勢20組の出演者でお送りするこのイベント。
行政の皆様や県警の皆様の監視下の元にロックイベントを行うというのは本来の「ロック」と言う言葉の定義から離れるのではと心配しつつ大勢の観客に見守られ開催。
しかし警察の皆様からは厳しく指導を受けており“ダイブは絶対禁止”の硬い約束。
もしダイブが起こったら速攻中止と言う分厚いコートの条件を羽織り許可を得れました。

そして始まった1組目はメガマサヒデという一人フォークのアーティスト。
弾き語りなので危険な行為は無いと踏んでいたので安心しきっていたら最後の曲終わりで彼は

「このイベントはダイブ禁止ですが僕のライブはOKデス!!」

と言い放ち客席にダイブ… ゴラァァァ!!!!何しとんじゃ~!!
即効ギロギロ睨む警察官に話しかけに行き、ステージから目を離させ誤魔化す事に成功!あぶない。
あぶない。 一安心でイベントを見守る中、四国の四星球というバンドから数々の質問が投げかけられる。

「ここの台は上っていいか?」

「ここから登場してもいいか?」

すぐに神戸市のお世話になっている方に相談すると
「ここは上らないで下さい」
とひとつのNGだけで寛大な許可を得る。

その瞬間… 神戸のワタナベフラワーというバンドの登場でいきなりヴォーカルの熊谷(仮名)が唯一禁止された場所から何の許可なく登場してくる…

エエエエエエ~~!!!ちょwww!あかんて!

そんな止める間も与えないぐらいのテンションで禁止されている台(コンテナ)の上を飛び跳ねる。ゴラァ!!

そして間髪入れず先ほどの四星球というバンドがステージに登場したと思いきやメンバー全員完全にブリーフ一丁での登場。
警察の皆さんが慌てて松原に駆け寄り

「オマエ!あれブリーフやんけ!あんな非常識な格好でライブしたらあかんぞ!軽犯罪法違反や!逮捕するぞ!!!」

えええ!!そ、そんな~… 慌ててカンペをステージに投げて事を説明し、曲中断でズボンを履かせる…
警察の皆さんはカンカンで怒っている顔の後に映る彼らのブリーフ姿。
笑けてしまうと

「何笑ってんのや!!」

とギャグマンガクラスのストーリー展開…
めっちゃ怒られてもたやん…

県警の偉い方からも松原携帯に入電。

「おまえ!ブリーフでライブさせたんか?中止にさせるぞ! セックスマシーンってバンドはいつもブリーフでライブするんか?」

ってセックスマシーンというバンドも出演したのだが 完全にそれっぽいバンド名なので先入観で、思いっきり間違っているw

松原も面白いので否定せずに謝罪の一点張りで、何とか許してもらいセックスマシーンのみが悪者になる。

「なんとか乗り切った!」

と、思いきや、忘れていたが、そのセックスマシーンもジーパンびりびりの衣装でトランクス丸見えで登場。

「オマエらの出演者どないなっとんじゃ!!」
当然怒る警察。
もうどうしたらいいかわからなくなる…
言い訳不可能のお手上げ状態。
彼らはまるで恐怖の種子。いつ芽が飛び出すか分からない…
「こんなバンドやめさせろ!まともな奴おらんのか!」
強烈な怒号が飛んで来る。

怒っている理由が正しすぎて、何も言い訳は出来ない。
でも1つだけ言いたい事がある。

彼らはご覧の通り、まともじゃないからバンドやってるので
もしバンドを辞めさせるのであれば、国から何かの補助をお願いします。

-2007/12/05 update-