35杯目 「駐車禁止」

数日前母からの初めてのメール

「ゆたかへ 仕事の帰りにウスターソースカッテキテネ。アトカタカナシカデナクナッタヨ。カエッテキタラナオシテネ。」

そんな可愛い母を持つ松原は、最近自業自得の事態に遭遇する。

打ち上げ後に当店スタッフ風次(仮名)が松原の車のナンバープレートを悪意あるイタズラで曲げていた事に気付かず、車で家路に着く最中。警察に呼び止められ、最初はナンバープレートの注意だったが、その流れで色々調べられてしまい過去出頭していない交通違反がバレで減点&罰金を喰らってしまう。
自業自得だが、何か負に落ちない。

ただ何が困ったってこれで松原の減点数が累計14点になる。

詳しい人なら判ると思いますが、これがどういう事かと言うと「15点の減点」で免許が取り消しになるのである。
そう、運転免許証が取り消しです。

 

 
取り消しって事は免許が取り上げられる上に1年間免許が取れない極刑である。
後1点を残す事になった松原に要求されるのはエレガントかつセーフティーで人に優しいドライビングテクである。
逆境に強い松原は自身に重く硬い鉄板運転を義務付けた日々を送る。

 

 

それから数日が経ち、仕事を終えていつもの様に車で帰宅。契約している駐車場へ車をピットインさせようとすると…
全く知らない白い車が停まっている!?

 
車を降りて、確認するがやはり停まっている。
無断駐車の車がある。それも堂々とある。

 

 

憤慨した松原は車の中を覗き込んだりしてみるが手がかりは無く、いくら待っても誰も車を動かしに来ない深夜4時半。

 

しょうがないので警察に入電し、事態の説明&応援要請を願う。
流石は警察!数分で現場に駆けつけてくれナンバーをメモり、無線で持ち主を調べて電話をしてくれるとの事。

 
なんて頼りになるんだ!
安心して煙草を吹かしていると警察から信じがたい回答が飛び込んで来る。

 

「これね。会社で登録している社用車やから会社にかけても誰もおらんねん。今日はちょっと諦めるしかないな〜。」

 

部屋でひとり本気モードで歌ってたら、母親がノックなく急に部屋に入ってきた時と同様の絶望感が襲ってくる。

 
ええ!?なんとかせーよコラァ!

 

しかしどうしようもないので、ひとまず今からどうするかを考えなければいけない。車で寝るか、有料の駐車場に停めるか、この2択である。どちらにするか悩んでいると無能な警官が松原の元に近づいてくる。

「あの〜。君の車のナンバーをちょっと調べたら駐禁未出頭の記録があるねんけど記憶あるかな?」

 

ええええええ!!!?!バレた!!!!
実は1件まだ出頭していない駐禁があったのだ。

嘘をついても仕方が無いので、心当たりがありますと答えると、
なんと今ここでその時の駐禁の処理行うと言い出した!

 

 

えええええっっっ!!?
あ、あんたマジ言ってんの?違うやろ!
ちょww…松原の駐禁の前に、この白い車が先やろ!
どないなっとんねん!納得できない〜〜〜〜

 

 

…ということはこれって
自分の駐禁を取られる為に警察を呼び出したって事になるやん。
まじ間抜けやん。

 

風呂上がりにパンツ一枚でシュッとかフッとか言いながらシャドーボクシングしてたら、隣の家のおばちゃんと目が合ったぐらい間抜けやん!

車を停めたかったけど、その前にこの警察を止めなければ…。

 

-2007/05/05 update-