56杯目「息子のフリ」

はっぴー。
初詣でおみくじを引きに行ったら見事“凶”を引当てました。
新年早々麻生政権より神社のやり方に疑問符を抱いた松原だよ。おはよ。

っという訳で2009年が幕開け、1999年が10年前の件について議論したい所ですがまた今度にします。

あ、そうそう!!
最近シングルファザーの僕はベビーシッターさんを雇うようになりました。

中々素晴らしい65歳のおばさんで家事など綺麗にやってくれて本当に助かっています。
仕事が遅れて松原が予定より帰って来るのが遅くなっても笑顔でこう言ってくれます。

「全然気にしないで下さい。私、生まれてずっと独身の独り身で家に帰っても誰もいないので気になされないで下さいね。」

「あ、ホンマですか…それは助かります!!」
ってナルカー!!!!!! 暗なるわー!

なんてコメントしたらエエかワカランワ!!
ってな具合に順調な子育てをしている訳です。

そんな松原ベイビー6歳は本当に優しい子に育っております。

2chで勝手に心配されていましたが大丈夫。
順調です。え? 嘘つけ? そんなに心配?親が松原やから?
ちゃいちゃいちゃい!!そんなに心配なら心温まる親思いエピソードを話しちゃいますよ。

というのもご存じの方はいらっしゃると思いますが松原はLUNASEAのコピバンでMUNASEAという化粧をしたヴィジュアルコミックバンドをやっておりまして、
もちろんGIGの後は壮絶な打ち上げを行う訳です。

相当ベロベロで家に帰り、朝7時に起きて保育園に送る毎日なんですが、
たまたま忙しくてメイクを落としきれずに打ち上げに行き、帰ってすぐ爆睡してしまいました。

当然朝もギッリギリに起きてしまいアイシャドーが薄く残り、マニキュアに黒く染められた爪のまま慌てて保育園に向かいました。
どうしよう…どうしよう…保育園の先生に女装の趣味があると思われてしまう。

頭の中の記憶をひっくり返して上手い言い訳を我武者羅に探すが見当たらない…。
その瞬間、6歳の彼が僕にこう言ったのです!!

「パパ、昨日ムナシーやったんやろ?みんなにムナシーがバレたらおかしい人と思われるから、
今日は保育園の門の前まででいいからな。だからパパは門の前ですぐ帰りな。」

感動の結晶とも言える涙が零れそうになる程、優しい心に驚いた松原は初めて我が子の愛を感じました。

「ありがとうな。ほんならそうさせてもらうな。」
なんと美しい親子愛。

松原は門の前まで彼を送り、

「ありがとうな。じゃーここでパパ帰るな。」

そう告げて繋いだ手を離そうとした。
しかしその手は解けない。

「ん?」
と思った瞬間…

6歳の我が子は門の中に松原を引きこむと同時にグランドにいる沢山の園児と先生に向かって

「みんな~!見て!見て!パパ、おかまみたいやろ~?化粧してるねんでー!みんな見てー!」

恰好の獲物を見つけた野生の動物の様に集まる園児から飛ぶ装飾の無い言葉。

「きもー」「おかまなん?」「おとこおんなー」鋭角な角度で言葉が襲う。

いやいや!違うねん!違うねん!
子供相手に弁解を説く松原にドヤ顔の息子は先生の手を引いて近づいて来る。

先生は松原の目の前に来て
[おはようございます]
しか言わない。

まるで日本の警察が憲法と自衛隊の関係に触れてはいけないように教員をして父兄の僕のメイクについて触れてこない…。

「いや、これはちょっと訳があって…」

思わず先の無い言い訳をする僕に息子からのトドメが入る。

「パパ、むなしーやねん!」

「こら!お父さんに虚しいなんて言ったらあかんやろ!」

先生のフォローは鋭利な優しさ。
やめてくれ。息子よ。
でもおいしいフリをありがとう。

-2009/02/05 update-