55杯目「インド人の1000円」
たまに人のパソコンを借りると、その人のパソコンのデスクトップに
「新しいフォルダ(13)」とか発見します。
マンモスビックリです。
新しいフォルダ(2)までが許容範囲の松原はその人のズボラさに震えを覚えます。
あと、新しいフォルダでzipに固めるやつとは一生分かり合えない気がします。
そんな中、同じく絶対解り合えない異文化交流な事件を先日体験してしまいました。
タイトラの近くを自転車で徘徊していると超怪しいインド色全快の建物を発見。
「へー!こんな所にこんな建物があるんや~」と何気なく前で立ち止まると
2階建てのその建物の1階が改装中で“テナント募集中”とものごっつ汚い字で書かれていました。
松原は音楽関係か探偵になるか悩んだクラスの推理力と洞察力で察する所、
この建物はインド人が経営してるはず。
松原オモシロアンテナはビンビンです。
するとその入口にテーブルや椅子が並び、張り紙で金額が書かれいました。
名探偵松原が察する所、1階を売りに出してその備品までも売りに出しているアコギな商売とジャッジ。
5000円のボロボロのテーブルや2000円の折りたたみベットとか誰が買うねん!的掘り出し物の中に
松原はこのインド人が激PUSHしていると思われる赤字で太く1000円と書かれた結構いいテーブルを発見!!
状態もよく、丁度事務所のテーブルを買い変えたいと思ってた矢先、需要と供給がピッタリマッチ!
これは是非購入したいし、
どんなツラのインド人か拝みたいWパンチが恐怖心を掻き消し怪しいインド風建物の2階に松原は侵入した。
案の定ものごっつインド人2人がベタにインド語らしきワードで喋っていた。
松原は勇気を振り絞りその聞きなれない言語が飛び交う会話に「スミマセン…」と割り込む。
インド人ズは突然の日本語に鳩が豆鉄砲フェイスで沈黙と一緒に松原の顔を舐め回す。
「あの…テーブルを買いたいのですが…」
松原は水の溜ったバケツに水滴を落とす様に沈黙に言葉を落とす。
あれ?日本語喋れないの?
そんな不安を一蹴する様にインド人はバキバキの関西イントネーションで
「あ~、はいはい。どれ?」
って日本語ガッサ上手いやん!!
っていうかじゃー何の沈黙やったん?
君らアレ売りに出してるんやろ?
なんで驚くの?誰も買いに来ないテイなん?
脳内突っ込み中の松原を何かめちゃ偉そうに1階に連れて行くインド人。
そして1000円のテーブルの前に着き「コレ?」と指さす。
「そうです!コレです。コレ1000円なんすよね?」
お買い得感を表情に浮かべ質問すると
「いや …コレ間違いちゃうかな?」インド人say。
[え?]
言葉を失う松原に畳み掛ける様にインド人は言った。
「2000円いける?」
エエエ!!!!
…ちょ!!おまえ1000円ってバチバチに書いてるやんっ!
っていうかそんなんで
「あ、そうなんすか?じゃーはい。2000円」
なんて奴おんのか?こいつバカにしてんのか?
でも怒りを通り越して面白くなった松原は
「いや、2000円やったら止めときますわ。」
と返すと
「じゃー1000円でエエわ。お金は?」
と秒殺請求。
どんだけ金困ってるねん。こいつ。
「他にも色々あるよ」
と金の受取と同時に発しながら1階のテナントに案内し事務用品を片っ端から力強く勧めてくる。
電気の無い1階の中は暗闇が松原を包み込もうとタイミングを計っているかの様な怪しさ。
「コレは何かダマされる…」
カンの良い松原は慌てて脱出しテーブルを持って逃げるようにインド館を後にした。
その数日後、近所の鉄板焼き屋で一杯やってるとまさかあのインド人が入ってきた。
どうやら松原の事は覚えていないらしくカウンターに座り生ビールとネギ焼きを頼み、凄いスピードで食し、
席を立ちマスターに会計1000円を支払っていた。
いやいやいやいやいや!!
それあの1000円やん。
そんな使われ方なん?いや、エエねんけど何か嫌やわ~…
これがホントのテーブル会計って今すぐボケてくれたら明日2000円のベット買いに行ったるのに…
-2009/01/05 update-