90杯目「高校時代」

先日深夜友達2人と呑んだ帰りにファミレスに行ったんだけど混んでたから名前書いてもらって待ってた。
暫くして「三名様でお待ちの・・・フ、フリーザ様??」
って呼ばれて小声で
「こういうの書く奴必ずいるよな」って言ったら、
友達がいきなり「さぁ!行きますよ!ザーボンさん、ドドリアさん!!」って立ち上がったよ。は~い。春の足音と一緒にやってきました松原大人気コラムももう90話目。
もうさすがに昔の面白い話も下ネタ系と警察沙汰系のコラムに書けない話しか残ってないYO!
って事で本日は90話目を記念して学生時代にコラムにしては短いショートネタ特集だよ。
それではハリキッテ行きますよ!ザーボンさん!

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【引っ越ししたい】
高校3年生にもなると友達と休みの日にお酒を買って部屋のみが流行りだした。
ワイン,日本酒など初めて挑戦するお酒に学生の友人と「え?お前、ワイン飲んだ事無いの?ダサー」みたいな会話でムキになる。

そんなある日、友人の家で明日、部屋呑みをする事が決まった金曜日の放課後。
帰り道に友達が「松原ってワカメ酒飲んだ事ある?」って聞かれ心臓が飛び出しそうになる。

(-_ー +)oOO(そ、そんな酒、飲んだ事無い。。)

もちろん見栄っ張りな松原は「もちろん!」と答えると友人は
「じゃー明日持って来てや!」と挑発。

腹立った松原は帰宅するなり近所の酒屋に出向き「ワカメ酒置いてますか?」
と元気よく尋ねるも酒屋の店員に「…置いてないんです。」と言われる。
足を伸ばしてスーパーで再度探してみてもドコにもない。
店員にも「置いてません」とキッパリ言われた。
他にもいくつかまわってみたけど結果は同じ。
最寄のコンビニにも行き女性店員に尋ねると「うちでは扱ってません!」と半ギレで応対される。
しょうがないので翌日、ワカメ酒なんて忘れてたのテンションで友人の自宅に行くと何も突っ込んでこない。

そしてそれから数ヶ月してアダルトビデオを見て真実を知った。
翌朝、真剣に両親に理由を告げず引っ越しを頼んだ。親はとても心配していた。
翌日、担任の先生に呼び出され「お前、学校でイジめられてないか?」と真剣に聞かれた。
両親が心配して学校に電話したのだろう。もうワケワカメ。
 
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【高校最後の買い食い】
松原が通っていた高校の最寄駅「西鈴蘭台駅」に1本100円の最高に美味しい焼き鳥屋があった。
店内で食べれる焼鳥屋なんだが学生の帰り道をターゲットにしてカウンターで1本単位で焼鳥を買える様になっている。
焼鳥好きの松原は、ほぼ毎日帰って立ち食いをしていた。
しかし人見知りの松原は一度も大将と会話はした事が無い。
そして3年間が経ち、卒業式の帰り道にこの焼鳥屋に寄った。
そして焼き鳥を1本頼み焼いてもらっている間にこの時間もこれで最後だと思うと感慨深くなり大将に初めて喋りかけた。
「ボク、今日で卒業なんです。」
すると大将は焼鳥を焼きながら
「…またいつでも食いに来いよ」と無愛想に答える。
それが本当に嬉しくて泣きそうになる。
大人になったら絶対に呑みに来ようと心に決める。
するとそんな松原の顔をチラ見してから
「高校最後の買い食いだ。もう1本食べれるな?」
大将say。
涙ぐむ松原は頑張って「はい!」と答える。
何気なく通ったこの焼鳥屋。一生の宝物だと思う。
涙を拭い、大将が差し出す焼鳥2本を受け取り、大将の手に100円を渡す。
しかし大将は100円を受け取った手を戻さない。
不思議に思い大将の顔を見ると松原にこう告げた。
「200円やで」
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【初めて原付免許を取った夜】
高校2年のすごく寒い夜だったのを覚えてる。
深夜2時ごろ初めて原付バイクの免許を取って嬉しくて一人でドライブをしてた。
暗い地元の街で唯一の明かりが灯すコンビニ。
前を通ると何故か無性に肉まんが食べたくなった。
店内に入り、店員に「肉まんください」と頼んだ。
店員は普通に「はい」と答える。
でも何かおかしい感じがした。
それは高校生の自分がこんな時間にコンビニにいる事への大人の階段を上った感覚だと思った。
なので気にせず店員に渡された肉まんを買って家路に戻った。
吐く息が白くなるのをそのときは何故だか楽しくってわざと「ハァ~っ」なんてやりながら家に戻った。
早速紙袋に入ったほかほかの肉まんを食べようと白くて丸いそのあったかい物体を取り出した。
大きな口をあけて頬張る
「パクッ!」・・!
あのときの何かおかしな感覚・・俺は正しかった。
なんと!!店員は肉まんと間違えてあんまんを入れていたのだ!
でも大人の階段を上った俺は店員を憎まん。

-2012/05/30 update-