92杯目「歌詞作りの極秘」
先日命がけのイベントが終わって夜空を見上げながら涙ぐんでたら職質されちゃったよ。 はい!松原デス。
って事で日常の生活に戻り毎日ライブハウスにいる訳ですが、 ここまで毎日ライブを見ているとライブというものが常識になっている訳です。 これはしょうがない事なんですが、やっぱ常識をブチ壊したくてこの仕事してる訳で何だか刺激鈍感になってる気がします。
で、いつも思うのがライブ中のMC!
「最後まで楽しんで帰って下さい!」
とかもう5万回ほど聞いている訳で、見た事あるMCや聞いたことあるMCはもうゲップが出ちゃう訳です。
歌詞もそう。
やっぱ定番の歌詞ってのがあって、みんなが一度でも聞いた事のある歌詞とかってあるでしょ? 実際日本の歌詞って「翼広げ過ぎ」だし「君の名を呼び過ぎ」だし 「光が射す方へ行き過ぎ」「もう一人じゃなさすぎ」「あの頃僕達は不器用過ぎ」 「瞳閉じ過ぎ」「見えないもの見過ぎ」「何かが変わるような気がし過ぎ」「君の名前を呼び過ぎ」 「涙の数だけ強くなり過ぎ」「追いかけても掴めない物あり過ぎ」「繋いだ手離さな過ぎ」「季節巡り過ぎ」ですよね?
もう挙げだしたら切りが無い訳で誰しもが聞いた事あるようなフレーズですね。
という事で忙しい松原はアーティストのみなさんの為に実際この上記で挙げた様な歌詞が 一体何曲ぐらいで使われているのか12万曲の歌詞が登録されている歌詞サイトの「歌詞全文検索」に “ありがちなフレーズ”を入れて実際にどれくらいヒットするのかを実験してみましょう。
とりあえず一番多いと思う 「会いた(い・かった等)」を検索!
なんと5921曲!!凄い! これは20曲に1曲の割合です。 どんだけみんな会いたいねん! 何で会いに行かんの?
じゃー念のため「会おう」で検索すると472曲!
シャイすぎるわ!もっと誘えよ!
じゃー結果を出した「会った」を検索すると3038曲!
おめでとう!! なんや日本人も積極的な奴おるんや! コレは楽しくなってきた!なので松原はドンドン検索をしてみる。
続いて「光が射す方へ」を検索!驚きの7曲。 これは意外。日本の歌詞にはなかなか光は射して来ないようである。 音楽不況がこの要因を担っているのか?
ちなみに「松原」→31曲なので光が射すより松原の方が多いようです。(喜)
続いて「ひとりじゃない」を検索!
680曲が該当!これは中々の数字である。 この世の中でひとりじゃなくなった人が沢山いるという事である。 最愛の人や親友を見つけ1人じゃなくなったのだ。
ちなみに国民性調査で有名な日本統計数学研究所のリサーチの中で 「あなたにとって一番大切なもの」は“家族”が46%と最も多く、その割合も過去最高となっている。
この日本が直面している少子化問題に明るい光が射していきそうであるが 歌詞の中では「家族」931曲なのでやはり音楽の世界はまだこれからの様である。
「翼(を)広げ」→ジャスト450曲
翼を持ってないくせにめちゃ広げたがりますね。
「空の下」→217曲
しかし「空の上 (中)」だと298曲なので空の下にいるという感覚よりやはり翼を広げて空を飛ぼうとしている奴が多いようですね。 危ないね。
「明日に向か(向かって、向かいたい等)」→208曲
暗いニュースが多い中、前向きな人も けっこういるみたい。 という事はもしかしてと思い「嫌われたかも」を検索!まさかの1曲 。
前向きすぎるわ!もっと不安になれ!バカ! 自分に限って大丈夫って思いすぎ。 これは深刻な問題です。 これが最も交通事故を引き起こす要因である。 もっと歌詞に「嫌われたかも」を起用していき事故を撲滅させていきたいですね。 今こそ音楽の力の凄さを証明するチャンスですよ! さて、そろそろデカい数字を当てたいので単語で検索。
「恋」→28751曲 「愛」→47866曲 「LOVE」→13999曲 「夢」→48670曲
このあたりは定番なので凄い数です。 しかし驚いたのは
「眠れぬ夜or眠れない夜」→1099曲。
日本人は不眠症多すぎ! ってかこの検索楽しすぎてこっちが眠れないわ! ホンマにオモシロい結果が多数発覚。 そしてこの歌詞サイトを使って簡単に日本人の国民性が解ってしまうのだ。 ユーザが知りたい歌詞を掲載しただけなのにこんな使い方があるとは驚きである。 是非国民性を調査している日本統計数学研究所も活用頂きたいですね。 そしてよく聞く歌詞の逆の歌詞こそが我々エンターテイナーの追及する非日常なのでは無いでしょうか? 「眠れぬ夜」が多いなら「起きぬ朝」で検索するとやはり0曲! よっしゃーー!勝った! 是非本コラムを読まれているバンドマンのみなさんもこの様にして斬新な歌詞を書いていってもらいたいですね!
(全員無視)→0曲!!!
-2012/07/16 update-