コラム「人生打ち上げかけつけ」

松原裕 コラム

2005年より13年間1ヶ月も休まずに連載を続けている太陽と虎代表 松原裕のマンスリーコラム。

人生とは打ち上げのように激しく乱れて華やかに散る。
ならばかけつけイッキで酔ったもの勝ち。

そんな日々起こる不可思議で愉快な体験を綴る太陽と虎マンスリーコラムスケジュール誌に連載中のかけつけコラムWEB版。

笑いをアテに何杯でもイッキしてください。

※本コラムは本人が「がん」を理由に2016年10月を持って休載しておりますが、「絶対休む機会を探していて「がん」になって「よっしゃ!これや!」と思ったに違いない。」「連載が始まって13年間140話以上書き続けてネタ切れになったんじゃないですかね?」関係者談。
「そ、そんなわけないやん!ネタが溢れて溺れそうやわ!ただ体調が…。」本人談。

という事で2016年10月より、体調が良い時にWEB版のみ更新する不定期連載になりましたので、テレビの裏面を掃除するぐらいの頻度でこのページも覗いてくださいね。

63杯目「すれ違いの純情」

先日家の近くに出来たインド料理屋に行ったんだけど、チキンとかが入ったランチを注文したらフォークがついてこなくて

「あ、本格的な店なんだ」

とか思って手で食ってたら
、半分くらい食った時にインド人の店員が奥からすげー申し訳なさそうな顔して
ナイフとフォークを持ってきたよ。

…それでは聞いてください。
T-BOLANで「おえきれないこの気持ち」

いや~、懐メロT-BOLANを聞くといつも思い出すのは中学の先輩で大T-BOLANファンの木下君(仮名)。

バレー部の先輩の彼は小太りで漫画稲中に出てきそうな顔立ち。

当時中学1年生の僕に卑猥な事を沢山教えてくれたり、本当に間違った事を僕に教えてくれた先輩である。
真面目な松原は木下君の発言を信じ、どんどんダメな方向へ向かっていったのだが、後々彼を最末端の人間と見下す事件が多々起る。

まず最初の事件はプール大会の時だ。

泳ぐコースを区切る、ぷかぷか浮いてるやつをどうしても乗り越えたくなった木下君はぷかぷかを越えるべく、プールの底を勢いよく蹴った。
そこで起こった事件は本当に一瞬の出来事だった。
ジャンプしてぷかぷかを超えかけた瞬間!!海パンがそのぷかぷかに引っ掛かってしまい頭が逆さになり溺れているでは無いか…。

僕含め周囲のみんなは彼の不可思議な行動と目の前で起っている事実が受け止められず、
先生の「おい!誰か助けてやれ!」の一言が鼓膜を通じて脳に伝わるまで固まってしまった。

慌てて近くに居た奴らが木下君を助けたまでは良かったが、
彼の海パンはぷかぷかに引っ掛かったままだった為、秘部が丸だしで陸揚げされてしまったのだ…。

後々彼の話を聞くと気が遠くなってたけど周りの声はちゃんと聞こえてて

「チ○コ隠してやれよ」
「ビートバンで?」

みたいな会話が三途の川の手前で聞こえそのまま溺れ死にたくなったそうだ。

もう見るも無残な光景に女子達は絶句…。

この中学では一生彼女が出来ないであろう事は松原だけで無くその場に居た全校生が感じていた。

そんな烙印が押されてしまった彼とその後部活帰りに一緒にゲームセンターに行くことになる。

しかし嫌な予感は的中。
案の定、早速ヤンキーに絡まれる事になる。
カツアゲである。

しかも最悪な事に部費の2000円を今日払い忘れてしまい現金が鞄に…。

中学生の2000円は大金な訳でこれを取られると正直親に大目玉である。

しかし木下先輩がいるでは無いか!!
さすがに後輩を助けてくれるはず!!

そう信じていたら、彼の天性の能力である怖い者に取り入れられるスネオパワーを惜しみなく発揮し、
なんとヤンキーサイド目線で松原が部費を持っている事を密告しているでは無いか。。。

きっちりカツアゲをされた僕はその後の木下君の

「しばかれんで良かったやろ?」

で完全に人間として見下す事が出来た。

他にもお昼休みに彼が学校に持ってきてたアダルトビデオを何故か「松原預かってて!」と言い鞄にしまいこむ。
すると今日に限って最後のホームルームで持ち物検査が始まり松原はアダルトビデオ所持の現行犯で反省文とエロのアダ名を頂戴する事になる。

そんな木下君とはもう12年音信不通。
しかし先日mixiのT-BOLANのコミュで発見した瞬間、
思わずmixiに不審者通報する事によって
何年も抱え込んでいたおさえられないこの気持ちからBYE FOR NOW。

62杯目「おちる飛行機」

お久しブリーフ!!

という訳で田代まさし先生の鉄板ギャグで幕開け、
痛快大人気コラムは暑い夏に必須ですね。

そして夏と言えば恒例沖縄社員旅行!!
今年も行って参りましたYO。
毎年飛行機が墜落しそうになったり、地震が起きたりと沖縄から露骨に嫌がられても、片思いでもいいの。
今年も貴方にLOVE&GO(会いに行く)。

と言う事で16人で乗りこんだ常夏の日本領土。

昨年バーベキューが楽し過ぎたので今年は

「3日間5食全てがバーベキュー」

をマニフェストに意気込むが最終日は肉見ただけで発狂する者が続出。
日本最南端で人間の我がままさを体験。

しかしそんな我々を癒してくれたのが今年のメインイベントとなる無人島!!
手つかずの自然と遊ぶために乗り込んだ船は完全に船酔いが目的で作られたぐらいの揺れ。

航海の語源が後悔だと錯覚し始めた所で辿り着いた無人島。

早速海に飛び込むが「精神の鋭利さは心地よい環境で生まれる事が無い」が座右の銘の当店風次氏と公太は自然の冷酷さを求めて別行動。

そして望みどおり見事遭難…。
お昼にも帰ってこず追悼イベントの内容を考えていると脱水症状丸出しで茂みから奇跡の生還。

手に持っている杖や汗の干乾びた肌は遭難者の定義にそれぞれ一票を投じていた。

無人島がトラウマになった彼らを連れて早々に島から脱出するが帰りの船で巨額の請求。
完全にボラれてしまう。

払わないと変えれない無人島の恐ろしさと生きている事の有り難さを噛みしめ最終日は大宴会。
飲んでたつもりの泡盛に飲まれてしまい翌日は飛行機出発1時間前にロビー集合。

のんきにレンタカーを返却。
さぁ、お土産でも買って帰ろう…的なフライトの40分前。
懸命なスタッフがある事に気付く。

「あれ?ここから空港まで30分かかるらしいです。」

ええ!!!!!マジ?!!!!

空港までの時間を計算していなかった我々はマンモス大慌て…
しかし次の送迎バスは後1時間後。万事休す。モノレールは後10分で出発。
覚悟を決め神戸でも見る事が出来ない秘技全スタッフ一斉ダッシュを繰り出し、
途中コケた者は皆の為に見捨てる虎の教えが功を奏して全員モノレールに飛び乗る事に成功。

しかしそれでもフライトまで後30分。空港まで20分強。

半泣きの松原は空港に電話して事態を説明するが電話先の冷静な女性は

「では急いで直接、航空会社へおかけ下さい」

ってオマエちゃうんか~いっ!じゃー話し聞くなよ!!
っていうかはよ切れよ!!

運転手さん急いで~!!ってモノレールは無人運転や~ん!

…もう神に祈るしかない。

乗り遅れたら16名×2万円。

もう一度空港に電話して駅からの最短ルートを確認。
それぞれ役割分担を決め、下車して猛ダッシュで搭乗受付へ。
しかし荷物を預ける時間が無いので機内に持ち込めない物があると搭乗出来ない事を告げられ大きい荷物は全てトイレへワザと忘れる作戦。
守る為に捨てる勇気を覚え、また強くなった我々は絶対乗せろ!とぶち切れ!!航空会社の偉いさんが出てきて、なんか大騒ぎ。

異例の社員通路を開放。
そして走りながら貴金属を外す間、荷物を持って一緒に走ってくれるというマイケルジャクソン級のVIP扱い。
スリラーな搭乗劇は結果奇跡の飛行機15分遅れで終幕。

汗だくの16人全てが搭乗成功。

乗客の目が冷たく、飛行機の中は沖縄とは思えない冷ややかな温度。
そんな中、機長から最後のダメ押し

「一部の乗客のせいでフライトが遅れまして大変申し訳ありません。」

のアナウンス…!!

ああああ!!!ゴメンって!!!!

でも機内で綺麗な「オチ」は縁起悪いから勘弁して~

61杯目「松原サプライズパーティ」

DRAGON BALL悟空とジョジョの奇妙な冒険JOJOの会話。
「オラオラオラオラオラオラ…∞」

ゆとり世代に全く優しくないジャンプ放送局のツカミネタで始まった大人気松原コラムだよん。
押忍!!

もうこの辺の週刊ジャンプが通じない時代になってきたのも当然!!なんとワタクシ松原は先月無事30歳の大台に突入させて頂きました。

アリガトウゴザイマス。
アリガトウゴザイマス。

なので誕生日ぐらいゆっくり休もうと思い、当店風次氏にその日のイベントを任せる事になったのだが、
それが運の尽き…。

チンパンジーに核ボタン掃除してもらうぐらいの危険度数である事に気づくのはその誕生日の直前でした。
ふとスタクラのスケジュールに目を落とすと松原の誕生日である6月15日の内容が

【風次プレゼンツ】「松原裕サプライズパーティ」

<出演>松原 裕のみ

●30歳サラリーマン平均収入と比べて確認、裕のとても豊かな暮らし
●みんなでおどろう!創作ダンス「マツバラバラバラ」
●比べて確認!織田信長/松原裕(30)の共通点
●ライブハウスの店長の歌唱力チェック:課題曲ロージア
●裕の懺悔部屋

などなど松原に無許可で好き放題書かれているでは無いか…!!
そして一切の打ち合わせも無く当日を迎える事に…

風次氏から何も聞かされていないと言うか出てくれとも言われていない。

松原が当日休んだらどうするつもりだったのか?
不安は無いのか?というかなんで俺だけ不安な気持ちにならないといけないのか?
疑問は湯水の様に湧き出る。

そして風次氏がステージで前説を終え、やっと松原を呼びこんでくる。
そこから人生最悪の誕生日が始まる。

この1日はその後、完全にトラウマとなり、やたら髪の毛が抜け安くなり、人前が怖くなる程の後遺症を残す事になる。
まずステージから見る光景は20人ほどがチラホラとホールに…。そりゃそうである。チケット代2000円で内容が上記。

誰が来んねんっ!!

もういっその事、2,3人だと返金して中止にするのに…

っていうかコレ、家で出来るやん!!
もうリアルに人望の無い所を露呈してしまっているだけやんっ!
イジめやん。晒し者やん!

そんな事はお構い無く風次氏は一人酔っぱらい淡々と進行して行く。

で、最初に受けた説明が

「普段、人を楽しませる事ばかりしているので今日は何もしないでいい!」

と言われマイクさえ持たせてもらえずただステージの上にいるだけ。
そしてそこにはソファーが2つあり、松原が座っていると数々のゲストが家に遊びに来るTV番組「さんまのまんま」的設定。

しかし来るゲスト全て全く喋った事の無い奴ばかり。
凄いテンションで松原の横で歌ったり、ボケたり…最初は全然面白く無いフリをして松原とそいつらの温度差を笑ってもらおうとしたが、
途中から普通に演じなくても真顔になれる自分がいる。

ハッキリ言ってホンマにしんどい。
挙句の果てに司会である風次氏は酒で泥酔し、司会不在でイベントは進行して行く。

もうまるで松原がスベっている様な光景に風次へ殺意を覚える。飛び方を忘れた鳥と終わり方を知らないイベントは目も当てれない。

気が付くと真顔のまま4時間も時を重ねる。
観客も呆れて半分に減り、スタッフは寝だし、出口の見えない迷路に我々が絶望を感じた瞬間!!!!

いきなり風次氏が生き返って、

「仕事ばかりしているのでこれで子供と遊びなさい。」

と告げ松原に何かを渡してくるではないかっ!!

その何かとは… グローブとボール。

感動のラストシーンで彼は真剣に俺の事を祝おうとしていたのだ。 ありがとう!風次!!

ただ一番俺とキャッチボールしなければいけないのは君だったよね。

60杯目「逃病生活」

どうも~。
病気の街・神戸的マスコミの過剰報道に憤りを隠せない松原がお送りする大人気コラムだよ。
みんな。おはよだよ。

という事で流行りのスイーツに飛びつくギャルの如く、
松原も時の人になるべくマスク無しで神戸中をくまなく歩いてみました。が一向に新型インフルに感染しません。

今、かからないと何もオイシクないので焦っています…。
しかしそんなブラック冗談を笑えない程、みんな大迷惑している訳で、見るに見かねるのが観光業界と…
そう!病院ですね。

もう大変そうです。
そんな大変そうな病院に輪をかける事件が先日うちの打ち上げで起ってしまいました…。

某打ち上げ会場でテンション上がった当店風次氏(仮名)が何をトチ狂ったか瓶ビールで自分の頭をドツいてしまいました…
酔っ払っている事も追い風となり血が頭からドクドクと流れ出します。

会場のみんなは血相をかかえて彼の元へ駆けつけます。
当然松原も酔っぱらっている事もあり、風次氏が死んでしまうのでは無いか?
逆に打ち上げで死ぬのは彼の本望なのでは無いか?
そんな彼の人生の終着点まで心配してしまうパニックに陥る。

とにかく救急車!と我に返った松原は即座に117にかけると…

「午前3時26分30びょ…」

ってコラ!ちょっと!ちょっと!!!!なんで風次氏の自爆時間を確認せなあかんねんっ!

そんなお約束のミスを挟み「119」へ再度コール。

程無く救急車が権威を見せびらかす様なサイレンと共に到着。
大パニックの我々に水を差す様な冷静な救急隊が風次を運び込み松原が同伴で病院に向かう。

「君!名前は?住所は?」

車内での救急隊の問いかけに風次氏は

「ナニモワカラナイ」

の一点買い…。

相当頭を打ったのか、それともボケているのか?
長年共にしている松原にさえその真意は定かでは無い。

もちろん救急隊の目線は松原に向くが、ここで本気で回答したら風次氏のボケ殺しになるのか?
それとも真面目に?

そんな葛藤の真っ最中に血を拭きとられ頭の傷が全然軽いものと判明。ここからコントの始まりとなる。
救急車から降りる際も

「写真撮って♪」

など普段経験する事の無いこの状況のメモライズへとベクトルは変わる。

しかし我々と病院サイドの関係の様に頭の傷口は開いているので縫う事となる。

約20分程1人待合室で待つ松原のBGMは室内から聞こえる

「優しくしないで…。すぐ好きになっちゃうから…」

などの風次氏のお戯れ。
もうここまで来ると手術の失敗を祈るしか無い。

…が、残念ながら、数針縫われた彼が手術室から顔をのぞかせる。

そして松原の元へ歩いて来る。
大事故にならなかった事を安堵し彼を抱きしめようとしたその瞬間!!

松原の横を素通りし外へと歩を進める…
えっ?!ちょwwいや、風次!!

自動ドアの開く音に反応した看護婦の

「あんた!どこ行くの!?」

は静まり返った廊下に響き渡る。

「ちょっと捕まえて来て!」

パニック松原はまるで下等兵が隊長へ任務を命じられた時の様に高らかに御意の後、
まだ暗幕がかけられた夜空へと出陣。
しかし初めての場所で道に迷った松原は病院に戻る事無くそのまま帰路の決断。

一夜明け、翌日どうなったか心配な松原の緊張の糸も彼の糸もまだきつく張られたままであった…

(*注)後日病院に行きました

59杯目「神戸市長表敬訪問」

先日某アーティストに「巻いてる?」(業界用語で早くなってる?の意)って聞いたら、

「え?マイケル?」

って言われた松原だよ。
キミはマイケルじゃないよ。

はい。今月も大きな声でせーのっ!

「はっぴー!!!!」

という事でこのコラムを読まれている頃にはGOING KOBE09というダイエットイベントが終わり
、松原の体重が徐々に戻って来ている頃な訳ですが
先日、このイベントが5年目という事もあり、なんと出演バンド約50人で神戸市長表敬訪問を行う事になった!

低所得者の我々バンドマンが市長に会う。これは一大事!
という事でドキワクの中、当日神戸市役所に向かう。

普段の市役所とはまるで縁の無いバンドマンがロビーに次々と集う。
インディアンの羽根をかぶった奴もいれば、
セックスマシーンという卑猥なバンド名でボロボロジーパンの公然わいせつ一歩手前の奴など
ものごっつい種類のライクア三流芸人約50人。

極めつけは、そう。当店風次氏。

独立不覇の別才のTODAYファッションはピンクの服にオーバーオールでアメリカのハットに赤いグラサン。

そして首のもげたヌイグルミを2つもってショルダーキーボードからは常にラストクリスマスが流れる
…関西ローカルのお笑い番組のひな壇でさえ、中々お目にかかれない白物…。

そんな松原でさえ目を覆う状況の中、まず市役所のロビーでミニライブ。

凄い数の観客に囲まれ、この瞬間だけ市役所がライブハウスになる。
大成功でライブを終え、遂に市長の元へ。

新聞、TVと凄い数の報道に緊張しながら市長室へ入る我々チンドン屋。
全員指示通りに並んで市長を待つ事、数分。遂に現れた市長!

興奮絶頂の我々は全員で音声マイクに向けて大音量の奇声をあげ、
市長の登場を盛りたてるがテレビの音声さんも何故か一緒に悲鳴をあげる。

そしてそのまま市長を囲み、50人の低所得者達がアホ丸出しのまま記者にバシバシと写真を撮られていく。

市役所15Fという高層に位置するココでももちろん「ボケ」が飛び交う訳で、
当店リーサルウエポンPA公太の

「シャッターチャーーーンス!」

はきっと神戸市の一番高い位置で滑った事になる。

続いて風次がボロボロのスヌーピーを市長の足元にトラップをしかけ、困惑の市長。

「なんだこれは?」市長say。

しかし何も答えれない我々。
だって「本当になんでもない」。

他にも見守る議長に「一緒に写るか?」と聞く者、
市長に「不死鳥!!」としつこく叫ぶ者…

そこはもうカオスであり、ここまで来るとどちらが常識なのか解らないパラドックスに陥る…。

昔、侍がタイムスリップして現代に辿り着いた映画を見た事がある。

周囲を見渡すとまさにその侍の顔がフラッシュバックしてくる
。挙句の果てにプレゼントしたメッセージボードを市長が受け取って部屋を出る瞬間、
酒で泥酔の風次の

「ありがとうは?」

が炸裂。

市長就任…
いや、そのもっと前から遡ってもこんな仕打ちは初めてであろう。

訳解らん小汚い50人に囲まれ、報道のネタ作りの為に欲しくも無いボードを受け取り、「感謝」を要求される。

テレビのここで笑えの信号を送られて笑う事に慣れている我々は純粋に自発的な笑いを忘れている。
そんな事を思い出させてくれる今日の市長表敬訪問。

その後、市長に「いつもあんな感じ?」的イヤミを言われながら気まずい空気でまさかの松原と市長で記者会見。
生まれて初めて沢山のTVカメラに囲まれる。

そして翌日。
楽しみにこの記者会見のOAを家族で見てみると…なんと!!
松原だけ見事にカットされているではないか!

息子の晴れ姿を楽しみにしていた母の優しさノーコメントが心をエグる…
これは完全に市長の陰険な仕返しっ!!!!!。

ゴラァァ!!!市長ぉぉぉぉ!!!!!

謝るから松原を視聴させて~
(まさかのダジャレオチ!!!!!!!!!!)

58杯目「石垣島の親子」

先日友人とランチを食べに行って会計時に「お支払は別々で。」と店員に告げると…

「それではまずアイスコーヒー2つの方は680円です。」

ってゴラァー!!んな訳ねぇーだろ!!

もう1人は日替わりランチ2つ??って
どんな会計の分け方やねんっ!!

という事で今月も愉快に始まりました大人気コラム。

GOINGKOBEの準備に昼夜境目さえ見失う状況最中、
なんと松原の妹の結婚式がドンピシャで被ってしまったのです。

1時間でも多く業務に励みたいのに…。
しかし唯一の兄弟である妹の一世一代の晴れ舞台。
参加しない訳に行かず、出席の返答すると会場は日本最南端の県・沖縄県…

しかも石垣島。

思わず絶句した兄を許してくれ。

という事でGK09開催一か月前にまさかの石垣島へ最短往復コースで参戦。

親族一同は旅行も兼ね備えているのだが松原は式以外ホテルでPCを持ち込み業務に励む。
だがさすがに向こうの親族の建前もあるので少しだけ観光に参加する事になる。

ホテル前で待っていると30分遅れで登場した石垣島民である南風原(はえばる)さんというおっさん。

カツゼツが悪いクセに怒涛のマシンガントークで登場早々迎えに来た車を自慢してくる。

「この車は430万円で買って、全て自動でドアが開け閉め出来て…(以下省略)」

我々は30分の彼の遅刻でそれどころじゃないまま地元民しかしらないソウキそば屋に連れて行かれる。

「ここは僕のいきつけで最高なんだよ!」南風原say。

鵜呑みにして発注したソウキそば。
確かにぼちぼちな味で彼を許そうと思ったが会計時に店員に南風原さんの事を聞くと

「さぁ?多分初めて見る顔だね…」say。

もう彼からの胡散臭さは国内TOPへ。
車に乗り込むと車の操作に困っている姿を発見。

何気なく車のナンバーを見ると

「わ」ナンバー。

ちょww!!レンタカーやんっ!!!!!
益々拍車をかける胡散臭さに緊急警報。

そして車に乗り込み様々な所に案内されるが行く先行く先で彼がその施設でバックマージンを要求する姿を発見。

もうここまで来ると最後まで騙されたくなる。
本当に沢山のオモシロを経て、次の宿泊ホテルへ。

しかし伝えたホテルでは無く違うホテルに下ろされる。

すると「アレ?ここ名前が変わってるな。おかしいな。」とホ
テルの中に入って行き出てくるなり

「オーナーが代わってホテルあっちに移ったらしいわ。」say。

もう言い訳にもなっていない。

そして恐ろしいツアーナビゲーターに永遠の別れを告げ、石垣島に不安を感じながら遂にメインイベント教会での挙式。
見晴らしのいいオシャレな教会に我々6人程の親族は新郎新婦の入場を待つ。

品のある牧師に涙腺をくすぐるエレクトーンとそれを操る女性。
教会に入ってくる新婦の綺麗なドレスを整える女性。
司会進行の女性。そんな面々で形成される挙式はさすがに感極まる。

新郎新婦の誓いの口づけの瞬間。

教会は感動に包まれ世界の全てが注目している錯覚にさえ落ちる。

エレクトーンがその錯覚へ誘う様な伴奏を奏で、もう目から涙が溢れる瞬間。
まるで聖母マリアの様な歌声がBGMで流れる。

綺麗な歌声に感極まり妹の姿を見れず、目を反らした先にいる司会の女性を見て気づく…。

「お前が歌ってんのかいっ!!!!」

一気に笑いは会場の空気を掻き乱す。

そして教会を出るとまさかの南風原さんが430万の車と待機している所へさっきの司会の女性がこう発する。

「お父さん!こっち!こっち!」

この島は旅行客の我々をカモにする気だ。

57杯目「中学生の告白」

最近“ゆとり教育世代”略して“ユトラー”が使う“ユトラー語”にガンはまりデス。

大まかに説明すると

■小さい文字(ぁぃぅ等)を多用
■“ってゆーか”の過剰多様
■文節で伸ばす(○○って~、××等)
■ら抜き言葉
■文を途中で止める(~なんですけど。)

などがあげられる。

新用語も多く排出しており「とりま」=「とりあえず、まぁ」の略。
とかは驚愕の新ワードである。

中でも気に入っているのは「オシャンティー」です。
(使用例)オシャンティーまじやべえ~。

いかなる時代にも対応しなくてはいけない仕事柄、柔軟にユトラー用語を使用しております。

こやつらの間違った日本語が今後自分の首を絞める事になるのだと思うと興奮さえ覚える。
早くそんな壁に直面して頂きたいものだ。
そんなことを考えている29歳松原の中学から最初のゆとり教育が始まったそうです。

しかし松原の中学時代は暗黒時代と呼ばれる期間であり大変な目にあった時期なのである。

というのもどこの学校にもいるヤンキーの先輩。

我々の中学では強さの単位が“何年生をシバけるか?”だった。
その単位で説明すると“高3までシバける”中学トップレベルの先輩がいました。

そんな先輩にも妹がいまして、簡単に風貌を説明するとシュレックの肌色版みたいな松原と同学年の女子である。

その彼女がなんと中学に入るなり松原の事を好きになってしまったのだ。
ここから暗黒期の幕開けである。

そこからというもの廊下を歩くだけでも道が開くぐらいの認知度に急成長を果て、
挙句の果てには体育の時間のバレーボール。

女子コートの試合を覗くとその彼女がサーブを打つ時に普通「ソ~レ~」と周りが声をかけるのが

「ゆ~たか~!」

になるクラスの女子連帯感支援状態。

中学生がトラウマになるには十分すぎる日々にさすがに松原は勇気を振り絞りその彼女を呼んでハッキリ断る事にした。

放課後の教室。

松原は彼女を手紙で呼び出し、その世紀の決戦に挑む事になる。

しかしその日の朝に渡した手紙がお昼休みには学校中に知れ渡り、
何がどうしてか“松原が遂に告白する!!”みたいな情報に早変わりしていたのだ!!

ヤンキーの先輩達が教室に来ては、「頑張れよ!」的な励ましをかけられる次第。
初めて心から大好きな神戸を捨ててどこか誰も知らない土地に逃げ出したくなる…

しかし時間はそんな僕の心情も察せず無常に放課後へと松原を運ぶ。
運命の教室へと向かう松原。

周囲からはまるで徴兵へと出かける戦士を勇気を讃えつつ同情を入り混じらせた表情で松原を眺める。

嗚呼ぁ…この廊下を曲がったら遂にXポイント

心臓は松原の全体を揺らそうと意気込み激しく鼓動する。
廊下を曲がった瞬間、そこには大奥の様に両サイドの壁にヤンキーが並ぶ。

エエエエエエっ!!?

その道の先にシュレックが俯いてこちらを気にしている。松原は察する。

「フったら殺される…」

しかしそのまま告白したらそれはそれで地獄の3年間に突入する事は必至…
どうしたらいい?どうしたらいい?幸せの結果にならない地獄の2択。

悩んで悩み抜いた結果、判断した答えは

「僕、女の子が好きじゃないんです…」

次の日から何を間違ったか一世を風靡したAV男優チョコボール向井氏がゲイの代表的イメージの様で、
松原のアダ名が「チョコボール」となる。

心を閉ざした松原は帰宅部になり自宅に缶詰でゲームの日々を送る暗い学生になる。
しかしお陰で家がおもちゃでいっぱいになり、周囲からチョコの家はおもちゃの缶詰と噂され暗黒時代に拍車をかけるようになる。
エンゼルマークでは無くハズレだったのにおもちゃの缶詰なんてオシャンティーだね!!

56杯目「息子のフリ」

はっぴー。
初詣でおみくじを引きに行ったら見事“凶”を引当てました。
新年早々麻生政権より神社のやり方に疑問符を抱いた松原だよ。おはよ。

っという訳で2009年が幕開け、1999年が10年前の件について議論したい所ですがまた今度にします。

あ、そうそう!!
最近シングルファザーの僕はベビーシッターさんを雇うようになりました。

中々素晴らしい65歳のおばさんで家事など綺麗にやってくれて本当に助かっています。
仕事が遅れて松原が予定より帰って来るのが遅くなっても笑顔でこう言ってくれます。

「全然気にしないで下さい。私、生まれてずっと独身の独り身で家に帰っても誰もいないので気になされないで下さいね。」

「あ、ホンマですか…それは助かります!!」
ってナルカー!!!!!! 暗なるわー!

なんてコメントしたらエエかワカランワ!!
ってな具合に順調な子育てをしている訳です。

そんな松原ベイビー6歳は本当に優しい子に育っております。

2chで勝手に心配されていましたが大丈夫。
順調です。え? 嘘つけ? そんなに心配?親が松原やから?
ちゃいちゃいちゃい!!そんなに心配なら心温まる親思いエピソードを話しちゃいますよ。

というのもご存じの方はいらっしゃると思いますが松原はLUNASEAのコピバンでMUNASEAという化粧をしたヴィジュアルコミックバンドをやっておりまして、
もちろんGIGの後は壮絶な打ち上げを行う訳です。

相当ベロベロで家に帰り、朝7時に起きて保育園に送る毎日なんですが、
たまたま忙しくてメイクを落としきれずに打ち上げに行き、帰ってすぐ爆睡してしまいました。

当然朝もギッリギリに起きてしまいアイシャドーが薄く残り、マニキュアに黒く染められた爪のまま慌てて保育園に向かいました。
どうしよう…どうしよう…保育園の先生に女装の趣味があると思われてしまう。

頭の中の記憶をひっくり返して上手い言い訳を我武者羅に探すが見当たらない…。
その瞬間、6歳の彼が僕にこう言ったのです!!

「パパ、昨日ムナシーやったんやろ?みんなにムナシーがバレたらおかしい人と思われるから、
今日は保育園の門の前まででいいからな。だからパパは門の前ですぐ帰りな。」

感動の結晶とも言える涙が零れそうになる程、優しい心に驚いた松原は初めて我が子の愛を感じました。

「ありがとうな。ほんならそうさせてもらうな。」
なんと美しい親子愛。

松原は門の前まで彼を送り、

「ありがとうな。じゃーここでパパ帰るな。」

そう告げて繋いだ手を離そうとした。
しかしその手は解けない。

「ん?」
と思った瞬間…

6歳の我が子は門の中に松原を引きこむと同時にグランドにいる沢山の園児と先生に向かって

「みんな~!見て!見て!パパ、おかまみたいやろ~?化粧してるねんでー!みんな見てー!」

恰好の獲物を見つけた野生の動物の様に集まる園児から飛ぶ装飾の無い言葉。

「きもー」「おかまなん?」「おとこおんなー」鋭角な角度で言葉が襲う。

いやいや!違うねん!違うねん!
子供相手に弁解を説く松原にドヤ顔の息子は先生の手を引いて近づいて来る。

先生は松原の目の前に来て
[おはようございます]
しか言わない。

まるで日本の警察が憲法と自衛隊の関係に触れてはいけないように教員をして父兄の僕のメイクについて触れてこない…。

「いや、これはちょっと訳があって…」

思わず先の無い言い訳をする僕に息子からのトドメが入る。

「パパ、むなしーやねん!」

「こら!お父さんに虚しいなんて言ったらあかんやろ!」

先生のフォローは鋭利な優しさ。
やめてくれ。息子よ。
でもおいしいフリをありがとう。

55杯目「インド人の1000円」

たまに人のパソコンを借りると、その人のパソコンのデスクトップに
「新しいフォルダ(13)」とか発見します。

マンモスビックリです。

新しいフォルダ(2)までが許容範囲の松原はその人のズボラさに震えを覚えます。

あと、新しいフォルダでzipに固めるやつとは一生分かり合えない気がします。

そんな中、同じく絶対解り合えない異文化交流な事件を先日体験してしまいました。

タイトラの近くを自転車で徘徊していると超怪しいインド色全快の建物を発見。

「へー!こんな所にこんな建物があるんや~」と何気なく前で立ち止まると
2階建てのその建物の1階が改装中で“テナント募集中”とものごっつ汚い字で書かれていました。

松原は音楽関係か探偵になるか悩んだクラスの推理力と洞察力で察する所、
この建物はインド人が経営してるはず。
松原オモシロアンテナはビンビンです。

するとその入口にテーブルや椅子が並び、張り紙で金額が書かれいました。

名探偵松原が察する所、1階を売りに出してその備品までも売りに出しているアコギな商売とジャッジ。

5000円のボロボロのテーブルや2000円の折りたたみベットとか誰が買うねん!的掘り出し物の中に
松原はこのインド人が激PUSHしていると思われる赤字で太く1000円と書かれた結構いいテーブルを発見!!

状態もよく、丁度事務所のテーブルを買い変えたいと思ってた矢先、需要と供給がピッタリマッチ!

これは是非購入したいし、
どんなツラのインド人か拝みたいWパンチが恐怖心を掻き消し怪しいインド風建物の2階に松原は侵入した。

案の定ものごっつインド人2人がベタにインド語らしきワードで喋っていた。

松原は勇気を振り絞りその聞きなれない言語が飛び交う会話に「スミマセン…」と割り込む。

インド人ズは突然の日本語に鳩が豆鉄砲フェイスで沈黙と一緒に松原の顔を舐め回す。

「あの…テーブルを買いたいのですが…」

松原は水の溜ったバケツに水滴を落とす様に沈黙に言葉を落とす。

あれ?日本語喋れないの?
そんな不安を一蹴する様にインド人はバキバキの関西イントネーションで

「あ~、はいはい。どれ?」

って日本語ガッサ上手いやん!!

っていうかじゃー何の沈黙やったん?
君らアレ売りに出してるんやろ?
なんで驚くの?誰も買いに来ないテイなん?

脳内突っ込み中の松原を何かめちゃ偉そうに1階に連れて行くインド人。

そして1000円のテーブルの前に着き「コレ?」と指さす。

「そうです!コレです。コレ1000円なんすよね?」

お買い得感を表情に浮かべ質問すると

「いや …コレ間違いちゃうかな?」インド人say。

[え?]

言葉を失う松原に畳み掛ける様にインド人は言った。

「2000円いける?」

エエエ!!!!
…ちょ!!おまえ1000円ってバチバチに書いてるやんっ!
っていうかそんなんで
「あ、そうなんすか?じゃーはい。2000円」
なんて奴おんのか?こいつバカにしてんのか?

でも怒りを通り越して面白くなった松原は

「いや、2000円やったら止めときますわ。」

と返すと

「じゃー1000円でエエわ。お金は?」
と秒殺請求。

どんだけ金困ってるねん。こいつ。

「他にも色々あるよ」

と金の受取と同時に発しながら1階のテナントに案内し事務用品を片っ端から力強く勧めてくる。

電気の無い1階の中は暗闇が松原を包み込もうとタイミングを計っているかの様な怪しさ。

「コレは何かダマされる…」

カンの良い松原は慌てて脱出しテーブルを持って逃げるようにインド館を後にした。

その数日後、近所の鉄板焼き屋で一杯やってるとまさかあのインド人が入ってきた。

どうやら松原の事は覚えていないらしくカウンターに座り生ビールとネギ焼きを頼み、凄いスピードで食し、
席を立ちマスターに会計1000円を支払っていた。

いやいやいやいやいや!!
それあの1000円やん。
そんな使われ方なん?いや、エエねんけど何か嫌やわ~…

これがホントのテーブル会計って今すぐボケてくれたら明日2000円のベット買いに行ったるのに…

54杯目「M-1グランプリ出場」

さてみなさん。ぼくはライブハウスで働いているんだ。

でもね。この前、当店風次氏とM-1グランプリに出演したんだ。

テーブルの上にみかんがあったら食べちゃうよね?
そんな軽い感覚だったんだ。

だから一回もネタ合わせをしなかったんだ。

合わせようと思っても、仕事が終わった瞬間彼はもう逃げるようにそこにいなんだ。
そんな感じでついに翌日を迎え、
流石に焦った松原は強引にネタ合わせを決行したんだ。

でも相当疲労が溜っててついウッカリ寝てしまい目覚めた時にまた彼は居ない。
そのまま11時大阪集合なので松原は友人と一緒に向ったんだ。

が、電車の中でも寝てしまい起きたらまたその彼も居ない…。
完全に人が信用出来なくなったまま1回戦の舞台に到着。
しかし集合時間から1時間遅刻で到着してしまいキャンセル扱いになっていた。

「ちょっと!!来てます!出ます!」

慌てて交渉して何とか出演させてもらうことになるが出番まであと30分。

でも相方は居ない。

「あれ?相方さんは?」スタッフsay。
「いや、もうすぐ来ます。」

遅刻するわ、相方が居ないわで“やる気あんの?”的空気のまま出番10分前。

しかも今、明かすが風次氏はなんと携帯電話を持っていない。もう万事休す。

「相方さんはまだですか?」携帯も持っていない上にネタ合わせさえも来ない奴が本番に来る訳ないと、
覚悟を決め一人で出る事にした瞬間、同行した友人の叫び声が聞こえる!

「風次くんが来た!」

松原の脳内BGMはロッキーのテーマが流れ、
人間不信になっていた心はもう一度人を信じようと思うようになった。

そんな感動の再会は束の間、「早く並んで下さい!」のスタッフの声に遮られる。
列に並び、後数人で出番。

しかし我々はネタが無い。

M-1グランプリは相方が来たら勝ちでは無い。
漫才をして審査員を笑かさないといけない…

列に並びながらやっぱり怒りが満ち溢れ
「なんでお前10分前に来るねん」
「お前が起こさんからやん」と喧嘩が始まる。

「お前携帯ないやん」
「しらんやん」
「ってかどうするねん」
「俺に聞くなよ」
「どうすんねん。キャンセルするか?」
「お前が決めろや」
「お前、俺のせいにする気やろ?」

出番直前でも小っちゃい意地の張り合いを繰り返す。

「ほんまはキャンセルしたいんやろ?」
「おまえが決めろや!」
~それでは松風の登場です!~
「ってかもう出番やんけ」
「このまま行くぞ」
「偉そうに言うなよ」

という訳で即興漫才!
ステージの上でさっきの喧嘩をしていたら爆笑…!

審査員が「もう決まりだね」と小声で話す声も聞こえる。
そうである!
なんと1回線突破で2回戦に駒を進めることになる。
2回戦の対バン、もとい!
対マンは藤崎マーケット、千鳥、とろサーモンなどプロ登場だ。

しかし結局またネタ合わせしないまま2回戦。

次は松原が大遅刻で風次氏は3時間一人っきりで松原到着時には寂しさで心が折れまくりでウィスキーを2本空けていた。
もう正常に喋れない状態。
しかし我々は2回戦を終え気付いた。

「お笑いに1位も2位も無い!そんな順位を決めるから争ういが起きるんだ!」

この大会が間違っている事に気付き、颯爽と神戸へ帰る2人。

表現者を守る平和な日本にすべく我々は優勝という1000万円を捨てる決意が出来た。これでいいんだ。
大会から惜しまられるだろうが次の答えがハッキリした。

R-1グランプリ頑張ります!